受け入れれば負担、拒否なら人道上批判招く 政府、クルーズ船対応で抱えたジレンマ

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停泊するクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」に出入りする関係者=横浜市鶴見区の大黒ふ頭で2020年2月11日、丸山博撮影
停泊するクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」に出入りする関係者=横浜市鶴見区の大黒ふ頭で2020年2月11日、丸山博撮影

 横浜港に停泊するクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」で発生した新型コロナウイルスの集団感染をめぐり、日本政府は集団感染が疑われるクルーズ船などを受け入れれば大きな負担を迫られ、寄港を拒否すれば人道上の批判を招くというジレンマに直面した。新型感染症が日本に立ち寄る船の内部で大規模発生したケースは前例がなく、日本外務省関係者は「船の関係国による負担のルールが国際的に確立されていない」と指摘する。

 ダイヤモンド・プリンセスでは、多くの外国人乗客らが長期間の船内隔離を強いられているとして、米紙などが日本を批判。一方で、世界保健機関(WHO)のテドロス・アダノム事務局長は、感染の疑いがあったクルーズ船「ウエステルダム」の寄港を、日本やフィリピン、米領グアムなどが拒否したことに「科学的根拠に基づかない」と不満を表明している。

 クルーズ船が日本に寄港する場合、…

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