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「休業要請解除」文壇バーにもコロナの夜明け 守りたい、銀座の輝き

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「コロナには負けません」と笑顔の水口素子ママ=東京都中央区で2020年6月9日、宮武祐希撮影
「コロナには負けません」と笑顔の水口素子ママ=東京都中央区で2020年6月9日、宮武祐希撮影

 新型コロナウイルスの感染拡大に伴う飲食店などの休業要請は19日、全面解除された。しかし、遠のいた客足はすぐ元通りとはいかないようだ。高級バーやクラブがひしめく東京・銀座も例外ではない。銀座で40年以上営業を続けている老舗文壇バー「ザボン」の水口素子ママに窮状を聞いた。

 銀座6丁目。高級ブランド店が軒を連ねる並木通りに面した雑居ビルの4階に「ザボン」はある。およそ20坪(約66平方メートル)のこぢんまりとした店内。白い革張りのソファが高級感を醸し出す。壁には絵が掛かっている。よく見れば、さいとう・たかをさんの「ゴルゴ13」が何枚もある。素子ママはそのうちの1枚を指さした。

 「あれは6月3日にいただいたの。宝石でできているんですって。たかを先生はとても人情味のある方で、いろいろと心配してくださるんですよ。『ザボンがなくなったら、わしゃ飲みにいくところがないで』なんておっしゃって。この絵も『コロナに負けずに頑張れよ』って、わざわざお弟子さんに託してくださったんです」

 コロナの影響で2月下旬ごろからキャンセルが相次ぎ、店は3月27日から休業に入った。ご多分に漏れず、家賃と従業員の給料などで毎月100万円以上が出ていく。貯金を取り崩し何とかしのいでいるが、胃の痛む毎日を過ごしているという。

 「以前から、あまり景気がよくなかったんですよ…

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