夢物語ではない?日本政府が「水素社会」到来アピール

土屋渓・毎日新聞記者
軽井沢駅前に展示されたトヨタ自動車の燃料電池トラック=長野県軽井沢町で6月14日、中津川甫撮影
軽井沢駅前に展示されたトヨタ自動車の燃料電池トラック=長野県軽井沢町で6月14日、中津川甫撮影

 日本が初の議長国を務める主要20カ国・地域首脳会議(G20サミット)の前哨戦となる閣僚会合が5月以降、各地で開催された。6月15~16日には長野県軽井沢町でエネルギー・環境関係閣僚会合があり、日本は二酸化炭素(CO2)を排出しない究極のエネルギーとして期待される水素の可能性をアピールした。水素利用には課題もあるが、各地で実用化も進み、水素社会の到来は夢物語ではなくなってきている。

 エネルギー・環境会合の開幕前日、国際エネルギー機関(IEA)が、初の「水素リポート」を発表した。軽井沢町のホテルであいさつしたIEAのファティ・ビロル事務局長は「水素のよさは多様性だ。水素にかつてない勢いを感じる」と熱弁を振るった。

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毎日新聞記者

1977年、ドバイ生まれ。2002年早稲田大法学部卒、毎日新聞社入社。水戸支局、東京本社学芸部などを経て14年から経済部。金融や通商、民間企業を取材した(16~17年まで大阪経済部)。