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コロナ禍を機に在宅勤務が当たり前になっている昨今、20代から30代の若手ビジネスパーソンは、就業環境の変化をどのようにとらえているのでしょうか。
人事コンサルティング・アウトソーシングのレジェンダ・コーポレーション株式会社が、緊急事態宣言以降における就業環境の実態を調査するため、20代~30代の若手社会人を対象に「働き方」に関する調査を実施しています。
その結果、回答者のうち約8割の勤務先で在宅勤務制度が導入され、3人に1人が地方・郊外への移住に興味を持っていることが判明しました。
移住先の候補として人気が高いのは、沖縄(8.6%)・北海道(7.4%)・長野(6.8%)がTOP3を占め、移住するなら「自然が豊かな地へ移り住みたい」という希望を持っていることがうかがえます。
また、在宅勤務制度が導入されているとはいえ、出社しなければならない日もあるためか、必要に応じてすぐに出社できる神奈川県などの都市近郊エリアも希望移住先として人気を占めています。
在宅勤務の導入状況について、勤務先でコロナ前から制度が導入されていたのは33.6%、コロナ禍を機に導入された/導入される予定なのは47.4%です。合わせると、8割を超えるビジネスパーソンに在宅勤務が浸透しつつあります。
ところで、この在宅勤務という働き方を、若手ビジネスパーソンはどのように受け止めているのでしょうか。
今後の働き方として、72.8%が在宅勤務を希望しており、そのうち25.6%は在宅勤務を継続できるのであれば「給与がかなり下がっても良い/多少なら下がっても良い」と、在宅勤務という働き方に金銭を超えるメリットを感じていることが明らかになりました。
こうした就業環境や、実際に働くビジネスパーソンの意識の変化に、企業はどのように対応していくべきかが、今後問われることになるのではないでしょうか。
在宅勤務を経験したことで、通勤ために使っていた時間と体力を節約することにつながり、自宅で過ごす時間が大幅に増えたことでしょう。一方、仕事と私生活の境界線が曖昧になることも、多くのビジネスパーソンが在宅勤務で気づいたことです。
その結果、ワークライフのバランスを見直し、より充実した働き方や生き方を追求しようと、自然豊かな郊外や地方移住という選択肢につながっているようです。
ワークライフバランスの重要性は、以前から指摘されていましたが、どちらかといえば言葉だけが先行していたという印象です。ところが、コロナ禍によって、プライベートを充実させながら働くスタイルが、現実に近づいてきているようです。
このように、在宅勤務の一般化にともない、地方移住希望者が増える傾向にありますが、移住を受け入れる地方も動き出しています。廃校のシェアオフィス化や補助金の支給などでテレワーク環境を整え、官民一体となって移住を誘致する動きが活発化しています。
在宅勤務がスタンダードになりつつあるなかで、企業としては多様な働き方を受け入れていくことは、もはや避けることはできないでしょう。
ビジネスパーソンが求めるこれからの企業は、ただ給料が高いというだけでなく、多様な働き方・柔軟な働き方が実現できる企業ということになりそうです。選ばれる企業になるためには、業務のデジタル化をはじめ、既存の業務や制度を再設計していく必要があるのではないでしょうか。
コロナ禍は、働き方や生活スタイル、意識などに、さまざまな影響を与えています。コロナ前の状態に戻る見通しがまだまだ立たないだけに、働く側も雇う側も、あらゆる点で見直す必要がありそうです。
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