おいしいのにもったいない…「焼酎ソーダ割り」アルコール好きでも4割が「知らない」

2023年7月にあった「天文館焼酎フェスティバル」で、冷たい焼酎のソーダ割りを楽しむ客ら=鹿児島市千日町

 アルコール好きの4割は、焼酎のソーダ割りを知らない-。日本政策投資銀行南九州支店(鹿児島市)と日本経済研究所(東京)による鹿児島県産本格焼酎への関心や認知度に関する調査で、このような結果が導き出された。同支店は、多様な飲み方のPRや飲食店との連携の重要性を指摘する。

 普段から焼酎や日本酒、ワインを飲む全国930人を対象にアンケートを実施。70.2%が本格焼酎に関心を持ち、85.9%が「味や風味が異なり、多様な品ぞろえがある」との印象を持っていた。一方で、県内酒造会社などがイベントやキャンペーンで提案してきたソーダ割りは40.5%が知らず、30.1%が「知っているが飲んだことはない」と回答した。

 焼酎を日ごろ飲まない人が購入を検討する条件は、ソーダ割りやカクテルといったさまざまな飲み方ができることや、従来の焼酎とは異なる味や香りであることが上位。ただ、県内で取り扱いが増えている果物のような香りが特徴の「フレーバー系焼酎」の認知度も40.8%にとどまった。

 南九州支店業務課の齊藤雄大副調査役(28)は「人口減少や高齢化による消費量の落ち込みは今後も進むが、焼酎にはまだまだ伸びしろがあることも示している。飲むきっかけを増やすことが消費拡大につながる」と話した。

焼酎の出荷金額と単価の推移がよく分かるグラフ

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