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脱サラしてロックバーを開業した男性の「こんなはずじゃなかった」顛末

夢は叶ったが、その後に厳しい現実が…(イメージ)

夢は叶ったが、その後に厳しい現実が…(イメージ)

 音楽好き、中でもロック好きの人間なら一度ぐらいは憧れるのが、ロックバーの経営。ミュージシャンとして成功するのは夢のような話だが、ロックバーのマスターなら、好きな音楽を好きなだけ聞きながらお金も稼げる──そんな考えでロックバーを開業したものの、うまくいかないケースも少なくない。

 現在、都内在住のMさん(40代・男性)は、小さい頃から音楽が大好きで、中でも好きだったのが洋楽。夢はミュージシャンになることで、大学に入るとバンドに熱中し、小さなレコード会社からCDを出すところまではこぎつけたが、まるで話題にならなかった。やむなくロックミュージシャンとして世界をツアーする夢は断念し、軌道修正して会社員の道へ。就職活動を経て、何とかある会社に潜り込んだ。

 しかしMさんの音楽に対する情熱は失われてはいなかった。会社帰りにロックバーに通ううちに、ロックバーの店主になるという新たな夢が生まれたのだ。そしてコツコツとお金を貯めること十数年。ついに脱サラして念願のロックバーを開業する。Mさんが振り返る。

「本当は土地勘がある下町で開業したかったのですが、『ロック好きの人が多そう』『コンサート帰りに寄ってもらえそう』という理由で、無理をしてターミナル駅から徒歩数分の場所を選びました。内装にも凝ったため、サラリーマン時代に貯めたお金は開業費用で大半が吹っ飛びました。

 オープン直後は順調でした。いつも聴いていたFMラジオの音楽番組に『サラリーマンを辞めて、ロックバーを開きました』というハガキを送ったところ、そのハガキが読まれ、番組のリスナーがたくさん来てくれたのです」(Mさん。以下「」内同)

 ネットやSNSでも宣伝したが、効果的だったのが、近所でロック系のコンサートがある日に会場前でビラを配ること。しかし、十数年来の夢を実現させたにも関わらず、順調だったのは最初の1年程度だったという。客が来る日が酷く偏ったのだ。

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