LINEモバイルが2月10日、都内で事業戦略説明会を開催しました。今回発表した新たな料金プランは、“3GBずーっと1,480円”(価格はすべて税別、以下同)が大きな特徴。同社は「主要な格安スマホで最安+LINEデータ消費ゼロ」とアピールし、本田翼さんが出演する新たなテレビCMやお得なキャンペーンを切り口に、広くユーザーを獲得していきたい考えです。

  • LINEモバイルが事業戦略説明会を開催。新料金プラン、新キャンペーン、新サービスを発表しました。ゲストとして、CMキャラクターの本田翼さんが登壇

新料金プラン、選べる「カウントフリー」が特徴

LINEモバイルが2月19日よりスタートする新しい料金プランは「LINEデータフリー」を軸に、オプションを追加した「SNSデータフリー」「SNS音楽データフリー」の3本立てになっています。いずれのプランにおいても、LINEはデータ消費ゼロで利用可能なのが特徴です。

  • LINEモバイルの新しい料金プラン。LINEが使い放題の月3GBプランが月額1,480円で利用できる

  • LINEデータフリーを基本に、SNSデータフリー、SNS音楽データフリーの3コースを用意

LINEデータフリーは、音声通話SIM+データ容量3GBなら月額1,480円、6GBなら月額2,200円、12GBなら月額3,200円という内容。3GBのコースは2か月目まで無料、3か月目以降も1,480円で利用できることから、LINEモバイルでは「3GBずーっと1,480円」とアピールします。SNSデータフリーでは、TwitterやFacebookなどのSNS利用時のデータ消費量がゼロに、SNS音楽データフリーでは、さらにInstagramや音楽アプリにおいてもデータ消費量がゼロカウントになります。

  • 新料金プランの詳細

プランの分かりやすさで幅広いユーザーに支持

プレゼンでは、LINEモバイルの今村隼人氏により事業の進捗が報告されました。同氏は2019年を振り返り、「トリプルキャリア対応が大きな節目でした。大手3キャリアのネットワーク回線に対応したことで、他社さんから乗り換えたお客様が、そのままLINEモバイルを利用できるようになった。累計ユーザー数は前年比で165%も伸びており、成長率は主要MVNOの中でもNo.1だったと自負しています」と評価しました。

  • LINEモバイル 代表取締役副社長の今村隼人氏

構成比を詳しく見てみると、音声通話のユーザーが全体の75%まで増えています。今村氏は、これについて「メイン回線としてLINEモバイルを選んでもらっているということです」と分析。内訳として、2019年から女性が増え始めたと明かします。

  • いまや、音声通話のユーザーが全体の75%まで増加しました

「現在は、男女比が半々になりました。年代別で見ると、18歳以下のユーザーが増えている状況です。大手キャリアは学割、家族割、複数回線の割引を提供していますが、そうした競争環境下でも、子ども、ファミリー、女性と幅広い層にサービスが支持されている」(今村氏)。圧倒的な安さ、シンプルで分かりやすい料金プラン、(LINEが使い放題などの)データフリー機能が広く消費者に受け入れられたと説明します。

  • サービス開始当初は男性ユーザーが多かったものの、いまや男女比は半々に。このことからも、世間に広く利用されるようになったことが分かります

  • 料金・プラン・データフリーが満足度をけん引していると分析

新料金プランを『主要な格安スマホで最安』と説明する根拠についても説明がありました。他の事業者でも、同価格帯でMVNO回線を提供しているサービスはありますが、フィルタリングサービスを使うことを前提で考えた場合は、確かに“最安”となるようです。

  • 事業者別の料金プランの比較

「LINEやSNSなど、コミュニケーションツールを頻繁に使う人は、データ容量が足りないと困ります。また、スマホを子どもに持たせる際は不安が付きものですが、無料のフィルタリング機能があれば安心できる」と今村氏。

LINEモバイルでは「対象のSNS使い放題が0円になる」「全スマホを対象に最大で1万円引きする」など4つのキャンペーンを実施します。また、格安SIMをお試しできる「プリペイドSIM」を夏までにスタートするなど、この先も意欲的なキャンペーンやサービスによって露出を増やしていきたい考えです。

  • 新料金プラン、新キャンペーン、新サービスの3つの取り組みを実施すると表明しました

Amazonギフト券が当たるキャンペーンも

発表会には、女優の本田翼さんがゲストとして登壇しました。コスパの良さが特徴の新料金プランについて聞かれると「お金を節約したいとき、どうしても携帯料金が高いと感じます。だから、月額1,480円で済んだらうれしいですね」とコメント。最近、コスパが良かった体験を聞かれると「電気圧力鍋を買いました。食材と調味料を入れるだけで料理ができる。長い目で見たら、コスパが良いと思いました」と笑顔になりました。

  • ゲストの本田翼さん

2月に実施する4つのキャンペーンのうち、話題を集めそうなのが「ギフトが貰える!心理テストTwitterキャンペーン」。これは、LINEモバイルのWebサイトで「今日の心理テスト」を実行し、その結果をTwitterでシェアすると、毎日1名にAmazonギフト券が当たるという内容です。ギフト券の金額は日に日に増え、最終日には最大19万円分になるとのこと。本田さんも早速、壇上でチャレンジしていました。

  • 大富豪になったらオークションで何を落札するか、という心理テストに挑戦する本田さん。キャンペーン期間は2月10日から3月1日までの21日間となっています

料金プラン、ユーザー動向を見て上限と下限を変更

質疑応答の時間には、今村氏が記者団の質問に回答しました。

乗り換え利用者の転出元を聞かれると、具体的な数字などは非公表としながらも、「MNO(大手キャリア)から乗り換える方が増えています。au回線の取り扱いを開始してからは、auさんから乗り換える方が増えた」と回答しました。

総務省がゼロレーティングについて有識者会議を実施している件については、「最終的な決定が出てから検討したい」と答えるにとどまりました。

心理テストを伴うキャンペーンをスタートした意図は、「LINEモバイルのユーザーでなくても利用できるキャンペーンにしました。LINEモバイルのサービスを知っていただくきっかけになり、サイトに来ていただく方が増えれば、との狙いがあります」。

夏からプリペイドSIMを提供する件については、「訪日外国人の増える夏のイベント(オリンピック)までに間に合わせたい。料金は検討中です」としました。

料金プランにおけるデータ容量の上限について、従来の3GB、5GB、7GB、10GBから500MB、3GB、6GB、12GBに変更した理由について聞かれると「上限について従来は10GBでしたが、使い切ってしまう方もいた。そこでもう一段、引き上げることにしました。真ん中のプランを選ばれる方は、月々決まったところまで使い切る傾向がある。下限については、あまり使わない方の『とりあえず回線を持っておきたい』というニーズを踏まえて、コストを下げられるように設計しました」と説明しています。

SNS音楽データフリーについて、追加されるサービスと時期の詳細について聞かれると「時期はまだ決まっていませんが、入れたいサービスは決まっています。夏までには、必ず追加します」と話していました。