高校生平和大使が決意語る

 核兵器廃絶を求める署名を国連欧州本部(スイス・ジュネーブ)に届けるため19日に出発する県内の第20代高校生平和大使3人が17日、長崎市役所を訪れ、田上富久市長に「世界の国々に核廃絶を訴える」と意気込みを語った。

 訪れた大使は、県立長崎東高2年の溝口祥帆さん(16)と県立長崎北陽台高2年の溝上大喜さん(17)、佐世保北高2年の冨田里奈さん(16)。3人は全国から選ばれた大使とともに22日に国連軍縮局を訪問し、この1年間に高校生1万人署名活動で集めた21万4300筆を提出するほか、スピーチもする。

 溝口さんは事前に長崎原爆被災者協議会の谷口稜曄(すみてる)会長と面会しており、「核廃絶を願う谷口さんの言葉を胸にスピーチする」と決意。溝上さんは「核兵器禁止条約が採択され、世界が核廃絶という目標に向かって歩みを進めている。私たちも精いっぱい、平和を訴える」と抱負を述べた。

 国連訪問中、高校生平和大使は外務省の「ユース非核特使」に委嘱されることとなっており、田上市長が3人に委嘱状を伝達。田上市長は「若い世代が平和のバトンをつなぐことが大事。高校生らしくのびのびと自分たちの思いを世界に伝えてほしい」と激励した。

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