「長崎独楽」楽しか~ 体験イベントに親子130人

 伝統文化の普及などに取り組む長崎市民有志の団体「ながさき熱人(ねっと)」は20日、長崎市大井手町の宮の下公園で、「長崎独楽(こま)」の体験イベントを開いた。親子連れら約130人が、上部が平たい「皿ごま」と卵型の「とんごごま」の2種類のこま回しを楽しんだ。
 こまの楽しさを子どもたちに知ってもらい、長崎独楽の再興を図ろうと、同団体代表の松原一成さん(67)が企画した。
 市内唯一のこま職人、河原勝吉さん(57)が長崎独楽100個を用意。参加者は会員や河原さんから回し方を習った。初めは苦戦していたものの「投げる時は体を低くして」「真っすぐ水平に投げて」などのアドバイスを受け、何度もチャレンジ。長崎市立桜町小4年の田中和鷹君(9)は「投げ方が難しかった。何度も失敗した分、上手に回せた時はすごくうれしかった」と笑顔を見せた。
 河原さんによると、42年前にこま作りを始めた時、市内の職人は祖父と父親だけ。現在は注文に応じて作っている。河原さんは「こま回しなどを通じて、子どもたちがもっと、外遊びをするようになってくれればうれしい」と話した。

こま回しを楽しむ子どもたち=長崎市、宮の下公園

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