世界遺産登録見据え協定 南島原市とウエスレヤン大

 南島原市と長崎ウエスレヤン大(諫早市)は21日、地域振興を図る包括連携協定を締結した。世界文化遺産に登録される見通しの「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」の構成資産、原城跡(南有馬町)も外国人観光客の増加が見込まれ、当面は受け入れ態勢充実や観光ルート開発などの観光面で協力する。
 両者は2010年から交流を続け、1月には、同大が呼び掛けた中国での起業家交流会視察に南島原市も参加した。同大が自治体と協定を結ぶのは5件目、同市が大学と結ぶのは3件目。
 締結式は南有馬町の有馬キリシタン遺産記念館であり、松本政博市長と佐藤快信学長が協定書に調印。松本市長は「教育や福祉、物産の面でも課題解決へ一層協力をお願いしたい」と述べた。佐藤学長は「南島原市の自然や歴史文化は観光面で優位。同市を教育や研究のフィールドに位置付け、人材育成などで成果を市に還元し、互いに高め合えれば」と話した。

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