喉を鍛えて誤嚥防ごう 「肺炎の原因に」 公開講座で市民ら学ぶ

 口から食事を取ることが困難になる「嚥下(えんげ)障害」への理解を深めてもらう市民公開講座が20日、佐世保市三浦町のアルカスSASEBOで開かれた。
 歯科医師や医師らでつくるNPO法人「食支援ネットワーク・長崎嚥下リハビリテーション研究会」(山部一実理事長)が主催。市民や医療関係者ら約600人が訪れた。
 西山耳鼻咽喉科医院(横浜市)の西山耕一郎院長が「肺炎になりたくなかったらノドを鍛えなさい!」をテーマに基調講演。飲食物などが誤って気管から肺に入ってしまう「誤嚥(ごえん)」について説明した。西山院長は「神経系機能や筋肉の低下が原因」と指摘し、気管支炎や肺炎を発症する事例を紹介。誤嚥を予防する力を養うため「よくしゃべり、よく食べ、適度な有酸素運動をしてほしい」と呼び掛けた。
 この後、医師や理学療法士らが登壇。高齢化に伴い運動機能や認知機能が衰える「フレイル」を防いだり改善したりする方法を解説した。

嚥下障害への理解を深めた市民公開講座=アルカスSASEBO

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