世界料理オリンピックで銀メダル ホテルニュー長崎の鈴木さん

銀メダルを受賞した鈴木さん=長崎市大黒町、ホテルニュー長崎

 2月にドイツで開かれた第25回世界料理オリンピックで、ホテルニュー長崎(長崎市)の鈴木智宏さん(37)が、色合いや見た目の美しさなどを競う個人部門の競技「カリナリーアート(料理芸術)」で銀メダルに輝いた。
 同オリンピックはドイツシェフ協会が主催し、世界司厨士協会連盟が公認する世界最大規模の料理コンクール。4年に一度ドイツで開いている。団体や個人などの部門があり、今回は約70カ国約1800人の料理人が競った。個人部門は野菜や果物にナイフで装飾を施す競技などもあり、日本からは全国から選ばれた計10人が出場した。
 「カリナリーアート」には154人がエントリー。同競技は、自ら考案した一口サイズの「フィンガーフード」4種類と5皿構成のコース料理を展示し、全体の見せ方などを含む見た目の美しさを競う。初出場の鈴木さんはコース料理で、サフラン風味のオマールエビのソーセージと白身魚を野菜とともに盛り付けた魚料理や、サーモンとホタテ貝のムースに野菜を合わせた前菜などを作った。
 審査の結果、18位につけ、銀賞(14~75位)を受賞。「一品一品、食材や調理法、色合い、盛り付け方などが重複しないように心掛けた」と振り返る。全体の見せ方についても、すっきりと立体的に見せる皿の配置などを先輩のアドバイスを基に何度も考え直したという。
 学生時代、居酒屋でアルバイトをした経験が料理の道に進むきっかけになったといい、「食材の組み合わせや調理方法でいろいろな表現があるのが魅力」と話す。今回の結果に満足はしておらず、「知識や技術の向上に向けてこれからも地道に頑張るだけ」と語った。
 ホテル内のレストラン「ハイドレンジャ」で、今回の受賞を記念したコース料理を5月末まで提供している。

世界料理オリンピックで銀メダルに輝いた鈴木さんの作品(ホテルニュー長崎提供)

© 株式会社長崎新聞社