新型コロナ女性感染 友人1人も陽性 濃厚接触同僚らは陰性

1階フロアが閉鎖された壱岐市芦辺庁舎

 長崎県は2日、1日に新型コロナウイルス感染が確認された諫早市の医療職60代女性について、濃厚接触者が8人で、うち同僚職員4人と女性の家族1人はPCR検査で陰性だったと発表した。3月21日から2日間、女性と車で熊本県に旅行した友人3人のうち1人は陽性が確認された。
 和仁会病院(長崎市中里町)は2日、感染した60代女性が同病院の教育担当職員で、患者との接点はないとホームページ(HP)で公表した。濃厚接触者の職員4人は自宅待機とし、14日間の経過観察をする。同病院に入院中だった女性の家族は個室に隔離して療養中。同病院は12日まで外来診療を縮小する。県によると、女性は発熱と下痢、息苦しさの症状が続いているが改善傾向にあるという。
 県は同じく1日に感染が分かった壱岐市職員の30代女性について、家族や同僚職員らの中から濃厚接触者10人を特定し、PCR検査を実施していると明かした。女性は3月16日、福岡県を日帰りで訪問。28~29日に発熱やのどの違和感、頭痛、倦怠(けんたい)感の症状が出て、30日に帰国者・接触者外来を受診した。その日は自家用車で帰宅したが発熱が続き翌日再受診して入院。1日に陽性が判明した。壱岐市は2日、女性が勤務する市芦辺庁舎の1階フロアで働く職員の大半を自宅待機にし、フロアも閉鎖した。

◎長崎市20代男子学生は退院
 県は3月25日に感染が確認され、長崎市の感染症指定医療機関に入院していた長崎大の20代男子学生=西彼長与町=が、PCR検査で2度陰性となり退院したと発表した。

◎70代男性と濃厚接触の親族、PCR検査要請
 佐世保市は2日、新型コロナウイルスの感染が判明した市内の70代男性と濃厚接触した東京在住の親族について、早急にPCR検査を受けられるよう東京都の保健所に要請したと明らかにした。親族は3月下旬に男性方に帰省。市は感染経路となった可能性が高いとみている。親族本人は検査を希望しているが、感染が拡大している東京都内の保健所は連絡が取りにくい状況で受けられていない。
 市は当初、濃厚接触者を6人と公表したが、医師と薬剤師の2人は防護措置を取っており濃厚接触者に当たらないとして4人に修正した。親族以外はすべて陰性だった。

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