平戸・中瀬高原を再整備 キャンプ場に草原エリアが誕生 海と山と島を一望 愛好者から注目

雄大な景色が楽しめる中瀬高原キャンプ場=平戸市

 長崎県の平戸市が民間事業者と再整備を進めていた中瀬高原キャンプ場(田平町大久保免)の開場式が4日あり、海と山と島の景観を楽しめる草原エリアが誕生した。
 中瀬高原は約8.7ヘクタール。玄界灘に面し、かつては牛の放牧地などとして利用されていた。同市は昨夏、キャンプ場を再生して地域活性化に生かそうと、事業者を募り、運営会社「中瀬高原キャンプ場」(同市、白石悦二代表取締役)ができた。同市は運営会社と整備・運営に関する協定を締結。改正都市公園法で新設された公募管理制度(ParkPFI)を全国に先駆けて活用した。
 同社は管理棟、第2駐車場(150台分)を新たに設置。市は老朽化していたトイレなどを改修した。管理棟では、大手アウトドア用品メーカー「SnowPeak」の協力を受け、キャンプ関連品の貸し出しと販売をする。カフェコーナーがあるほか、地元農水産品の販売もする。場内には宿泊棟があり、キャンプと宿泊を併用できるようにして来場者の多様なニーズに応える。
 開場式には関係者や地元住民ら約50人が出席し、黒田成彦市長らがテープカットした。白石代表取締役は「山並みと海、島の景色が一カ所で楽しめるキャンプ場は珍しく、愛好者から注目されている。住民の意向を尊重し市、商工会、観光協会と連携しながら魅力発信に努めたい」と意気込みを語った。黒田市長は「見慣れた風景を高く評価されるのはうれしい。ぜひ多くの人に来てもらえる施設にしていきたい」とアピールした。
 場内では島原市内の民間非営利団体(NPO)の協力でヒツジ、ヤギを飼育。来場者との触れ合いのほか草刈りに一役買ってもらう。問い合わせは中瀬高原キャンプ場(電0950.22.7333)。

テープカットをする関係者

 


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