長崎県高校野球大会 出場54チームの横顔・8 鹿町工、長崎総合科学大付、島原農、上五島、佐世保工、諫早東

夏の頂点へ闘志を燃やす鹿町工の山下

◎鹿町工

 昨秋は波佐見、佐世保実、長崎日大と実力校を次々に破り、準々決勝で大村に8-1で快勝。攻撃力の高さを示して4強入りした。決勝進出は逃したが、その雪辱も胸に3年生16人は頂点を目指して夏に臨む。エース右腕の中村蒼は打席近くで微妙に変化するボールが持ち味。打線は昨季から主力の山下主翔、主将の百合永哲平、西村俊飛を中心に切れ目がない。

◎長崎総合科学大付

 昨夏8強。秋は2回戦で敗退したが、上位に絡める力はある。長崎工との1回戦が鍵になりそうだ。調子を上げているのは捕手で打線の軸となる斉藤大吾。組み合わせ決定後の練習試合では、2日間で3打席連続を含む4本塁打を放った。投手はそれぞれ一塁兼任の大久保敦と松本泰希の継投。昨季も出場した三塁の高田大地、主将で外野の橋本進之介らがもり立てる。

◎島原農

 2014年春に優勝経験もある実力校。今夏も8強を目標に闘志を燃やす。昼は2リットル容器に入ったご飯を食べて体をつくってきた。主将でエース右腕の坂本大東は183センチの長身を投球に生かす。長打力も備えており、選球眼がいい山村幸誠、俊足の小玉直哉らとともにチームの得点源となる。守備は肩が強い遊撃の柴崎匠、捕手の本田星七らが中心だ。

◎上五島

 メンバーは中学時代からの顔見知りで絆は強い。「一戦必勝」を胸に島を盛り上げる快進撃を誓う。右腕2人の出来がポイント。2年生の立石敬浄は直球に威力があり、3年生の松下真人は高低で勝負する。主将で遊撃の筬島万次郎は打球へのアプローチが向上し、二塁の佐々木健翔はポジショニングが巧み。攻撃は釜田勇輝、山口将馬にいい場面で回したい。

◎佐世保工

 3年生はマネジャーの原優斗を含む11人全員がベンチ入り。一致団結して目の前の試合を勝ちに行く。打線は俊足の川間悠貴が塁に出て、長打力のある主将の澤田旺佑、金子夏七汰、崎田寛隆が好機で打点を量産する。投手はエース左腕の大坪真己を中心に、直球とスライダーで打ち取る江口奏真、横手の本村滉太らと相手に応じて投げ分け、試合をつくっていく。

◎諫早東

 3年生7人はまとまりがあり、坂下透監督の指導の下、攻守で基本に忠実なプレーを練習してきた。チーム創設38年目で初の8強入りを目指す。昨秋以降、課題だった両翼の守備や下位打線のつながりも良くなってきている。遊撃の木下蓮、中堅の古賀太陽を軸にしたセンターラインは安定感があり、縦の変化球がいいエース右腕の原田十馬をもり立てる。

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