龍をテーマに巨大絵画 21日からドラゴンプロムナード展示へ 長崎日大高デザイン美術科

巨大絵画を完成させた長崎日大高デザイン美術科の生徒。上の絵画は「長崎に酔う」の右半分=諫早市、同校

 長崎市元船町の屋上庭園「ドラゴンプロムナード」に彩りを添えようと、諫早市貝津町の長崎日大高デザイン美術科の有志が、長崎や龍をテーマにした巨大絵画を制作した。21日からドラゴンプロムナード東側の壁面に展示される。
 直径約19メートルのオレンジ色の球体がシンボルのドラゴンプロムナード(県施設)は、大型倉庫の屋上で長さ約200メートル、幅約25メートル。米国の建築家が、龍踊りをモチーフに龍が玉を追いかける姿をデザインし、1998年に完成。市民に無料開放しているが利用者が少なく、県は2019年度から指定管理者制度を導入し、民間活用による施設の活性化を図っている。
 巨大絵画の展示は、指定管理者のトラスティ建物管理・プラネット共同事業体(長崎市)が利用促進策の一つとして計画。長崎と龍、食をテーマにした制作を同校に依頼した。
 原画は同科3年の田中響(きょう)さん(17)が、葛飾北斎や歌川広重らの浮世絵をオマージュしてデザイン。題名は「長崎に酔う」。海鮮鍋や角煮、酒などを堪能した4頭の龍が酔っぱらい、中国の伝説で龍の子とされる5匹のコイが、背後で龍を越えていこうとする様子を描いた。
 原画を基に、同科1~3年の有志約10人が6月から約1カ月間かけ制作。縦約1.2メートル、横約10メートルの特殊加工した下地にデザインを描き、水性塗料などで彩色して仕上げた。
 田中さんは「大人に負けないくらいの気持ちで、長崎を盛り上げようという思いを絵に込めた。たくさんの人に見て楽しんでほしい」。同科2年の小山亞佑(あゆ)さん(16)は「共同制作することで学ぶことがたくさんあった。長崎に残るものを作ることができてうれしい」と言葉を弾ませた。

© 株式会社長崎新聞社