アジアゾウ
分類: 哺乳類
IUCNのレッドリストによる
危機の評価: 絶滅危惧種
食性: 草食
寿命: 野生: ~ 60 年
体長: 肩高 2 ~ 3 メートル
体重: 2 ~ 5 トン
成人男性(180cm)との比較
分布
プロフィール
アジアゾウは、インドと東南アジアの森に生息するゾウの仲間。近縁種にあたるアフリカゾウよりも若干小さく、その小さな丸い耳で確認することができる(アフリカゾウの耳は、アフリカ大陸の形によく似ている)。
アジアゾウは、国際自然保護連合(IUCN)のレッドリストで「絶滅危惧種(Endangered)」に指定されている。個体数は過去75年で半減、野生に残るのは2万~4万頭と見られる。
ゾウの長い鼻には多くの機能が備わっている。においを嗅ぐこと、呼吸すること、トランペットのように音を鳴らすこと、飲むこと、そして、食べるために物をつかむことに使われる。ゾウは水が大好きで、水を鼻で吸い込んではシャワーを楽しみ、体全体に吹きつける。鼻だけでおよそ10万もの異なった筋肉があり、鼻先には小さな物をつかむことのできる、指のような機能を果たす部分がある(アフリカゾウには2つある)。
ゾウは植物の根を掘ったり、水を吸ったり、木の皮を剥いだり、時には戦うときに牙を使う。不幸なことに象牙は、ゾウ自らに危険を及ぼす原因ともなっている。象牙を取る目的で多くのゾウが密猟されてきた。象牙の取引は現在では違法だが、完全になくなってはいない。
ゾウは植物の根、草、果物、木の皮などを食べるが、その量は膨大である。ゾウ1頭で1日に140キロもの食料を消費する。眠るのは主に昼間、早朝や夕暮れ時にもっとも盛んに活動する。
ゾウは哺乳動物の中で最も妊娠期間が長く、およそ22カ月である。メスは、普通2~4年ごとに子どもを1頭産む。子ゾウの誕生時の体重は約90キロで、身長は約90センチである。なお、メスのゾウはその子どもたちと一緒に家族の群れの中で暮らすが、オスは単独で行動する傾向がある。
アジアゾウのおよそ3分の1は、飼育下で暮らしていると考えられている。昔から林業や農業に使われてきた。最近では観光産業での利用が増えており、多くのゾウがショーをしたり、人を乗せたり、旅行者と触れ合ったりする訓練を受けている。
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