2018年の海外からの訪問客は、推定8940万人。フランスは、またもや世界一の観光大国の称号を手にした。昔からずっと人気の旅先フランスに、知られざる穴場はまだあるのだろうか?
ウィ! まだある。フランス東部にあるジュラ地方だ。(参考記事:「パリだけじゃない 厳選フランスの美しい都市5選」)
ジュラは、正式にはブルゴーニュ・フランシュ・コンテ地域圏にある県で、おおよそブルゴーニュとスイス国境の間に位置する。ジュラ地方は起伏に富み、ブドウ畑や山々で作られるワインやチーズが有名で、フランス料理が好きな人にとっては、田園地帯に広がるビュッフェのようなところだ。
グルメだけでなく、見事な湖、滝、渓谷、石灰岩の崖、4000を超える洞窟などがあり、屋外でのアドベンチャーも楽しめる。歴史的な村やユネスコの世界遺産がいくつもあることを加味すると、なぜジュラがあまり知られていないのか、疑問に思うかもしれない。しかも、今挙げたのは、ジュラ地方の魅力の一部にすぎない。この知られざる地域の楽しみ方を紹介しよう。
地元のチーズ
ジュラで作られる4つのAOC認定チーズのうち、一番人気は淡黄色のコンテだろう(その他は、モルビエ、モン・ドール、ブルー・ド・ジェックス)。このチーズについてさらに知りたければ、好奇心と食欲を旺盛にしてポリニー村のコンテ博物館を訪れると良い。ここでは、伝統的なチーズ作りをざっくり体験でき、テロワール(産地の環境)がチーズの香りと味に与える独特の影響を学べる。見学ツアーの最後には、2種類のチーズを試食できる。(参考記事:「議論呼ぶ7200年前の器から見つかった古代チーズ」)
家族経営のチーズ工房で、受賞歴のあるワインとチーズの専門店「バドス・ヴァン&フロマージュ」でお弁当を買い、酪農場や農場を通り抜ける曲がりくねったコンテ街道の1つをドライブしよう。一部の農場には宿泊施設が併設されており、泊まることができる。「フェルム・ド・フルーレット」もその1つで、牛乳をコンテの生産に使うことが許されているたった2品種の牛のうちの1つ、モンベリアード牛を飼育している。
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