米国で起きた前代未聞の議会乱入事件。インターネット上には様々な感情が吹き荒れ、騒然となった。ツイッターはトランプ米大統領のアカウントを停止、その中には選挙を「盗まれた」とし、米連邦議会議事堂を襲撃した暴徒たちを「特別な人々(special people)」と呼んだ動画も含まれていた。
米国時間の1月6日午後、反乱者たちが建物に侵入した。バイデン氏の勝利を認定する審議を中断させ、議員らを一時避難に追い込み、幾人もの死者が出た。政界からは非難の声が噴出し、民主党議員だけでなく多くの共和党議員からも、自身の支持者を暴力に駆り立てたとしてトランプ氏の責任を問う発言が出た。
「今日、世界で最も偉大な自治の象徴である米連邦議会議事堂が荒らされた。その間、自由世界のリーダーたる人物はパソコンの後ろに隠れ、憲法上の義務を果たした副大統領を批判するツイートをしていた」。ネブラスカ州選出の共和党上院議員ベン・サッセ氏は、ツイッターでこのように声明を発表した。「嘘には代償が伴う。この暴力は、大統領がまるで中毒のように分裂を煽り続けたことによる、必然的で醜い代償だ」
マサチューセッツ州選出の民主党上院議員、エリザベス・ウォーレン氏も同じような発表をした。「今日の議事堂での暴力は、クーデター未遂であり、反乱行為であった。この国の民主主義を転覆させるべく、腐敗した大統領によって扇動されたものだ」
議事堂警察、さらには州兵が現場で状況を制圧しようとする中、200年ぶりに集団で警備を破って議会議事堂を襲撃した人々をどのように呼ぶべきか、インターネット上で熱く議論された。多くの報道機関やツイッターは当初、暴徒を「抗議者」と呼んだが、その後、「反乱者」や「反逆者」の方が適切であるとの指摘が現れた。ツイッターは「抗議者」から「暴徒」へと呼び方を変え、ワシントン・ポスト紙も「暴徒」という言葉を公式に採用した。米公共ラジオ局NPRは彼らを「親トランプ過激派」、そして彼らの行為を「反乱」と呼んでおり、ナショナル ジオグラフィックも同様である。
「これらの非道な行為を行った者は抗議者とは呼べない」と、上院少数党院内総務のチャック・シューマー氏は述べた。「彼らは暴徒であり反乱者、チンピラであり凶悪犯、国内生まれのテロリストだ」
彼らをどう呼ぶかについて、また襲撃について、さらには民主主義の崩壊について、議員の間やツイッター上では言葉が飛び交った。最も忘れがたい19の発言をここで紹介する。
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