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バレンタイン商戦で苦戦する百貨店、打開策は?

インスタ映え、自分用、健康志向で差別化狙う
 2月14日のバレンタインデーが2019年もやって来る。かつての本命男性へのプレゼント用や義理チョコの販売から、自分へのご褒美需要が伸長。売り場である会場では楽しみながら食べるイートインが人気だ。一方、従来まで人気だった日本初ブランドは目新しさを失い、イベントの特徴を出しにくくなっている。百貨店各社は高級品に加え、会員制交流サイト(SNS)を意識した売り場や商品、健康志向を打ち出して差別化を図っている。

インスタ映え


ダークチョコレートを使ったソフトクリームは毎年人気が高い

 西武池袋本店のテーマは「わたしたちが楽しむチョコレート」。国内外の120ブランドを扱うが、「会場で食べている写真をインスタグラムなどにアップするのが人気」(広報部)という。売り場ではイートインでダークチョコレートを使ったガトーフェスタ ハラダのソフトクリームやカカオ・サンパカの温かいチョコレートドリンクなど、前年より5種類多い11種類の商品を用意した。

 小田急百貨店新宿店は商品に写真映えするピンク色の「ルビーチョコレート」などをそろえた。写真撮影用のフォトスポットも設置し、SNSでのシェアを意識している。撮影した写真を会場で見せるとイートインの試食チケットがもらえる。イートインではソフトクリームなどを26日から31日までの日替わりで食べられる。

本命上回る予算


 松屋銀座は商品を昨年より20ブランド少ない85ブランドにする一方、実演販売やイートインコーナーは18年の3店舗から11店舗に拡充。和菓子職人によるバレンタイン茶席では、抹茶とチョコレートようかんなど上生菓子を堪能できる。チョコレートとスパークリングワインを食べるコーナーもある。松屋銀座の調査によると、自分チョコの平均予算は4204円と、本命チョコの平均3808円を上回り、底堅い需要がある。高島屋は仏で活躍する6人のショコラティエによるチョコレートを独自に詰め合わせた「スペシャルコラボレーションBOX」(6個入り、消費税込みで3456円)を発売する。

美肌・癒やし効果


 銀座三越は「健康志向」を打ち出す。濃厚な味わいの焼き菓子「ガトーショコラ レクタングル」はカカオ豆を発酵させて焙煎(ばいせん)したニブをかけて、カカオ本来の苦みも楽しめる。「ニブは美肌効果やリラックス効果が評判になっており、美容と健康を意識する人の購入を見込む」(川口輝彦食品・レストランMD統括部バイヤー)という。
(文=編集委員・丸山美和)
日刊工業新聞2019年1月25日

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