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防災に見落としがちな「靴」。常備しておきたい5選

こんにちは、シューフィッターこまつです。靴の設計、リペア、フィッティングの経験と知識を生かし、革靴からスニーカーまで、知られざる靴のイロハをみなさまにお伝えしていこうと思います。

日常使いもできるトレランシューズ

大きな地震は必ず来ます。いざというときの備えとして、忘れがちなものが靴です。東日本大震災の教訓として、革靴をスニーカーに変えたという方も多いと思います。しかし、スニーカーではガラス片やむき出しになった釘は簡単に貫通します。阪神淡路大震災や東大日本大震災の被災者によれば、スニーカーでは事足りず、足の裏をケガしたという証言が少なくありません。 そこで、筆者のお勧めはアウトドアシューズです。とりわけ歩きやすいトレイルランニング(未舗装道路を走ること)シューズがお勧め。通称トレランシューズです。例えば、アディダス「テレックス アグラヴィック フロー」。
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アディダス「テレックス アグラヴィック フロー GORE-TEX トレイルランニング 2.0」。2万900円。写真は公式HPより

トレランシューズはどのメーカーでも、街履きのスニーカーより底がゴツく、どんな道でも走破できるよう設計されています。オフロードを想定しているので、荒れた道のほうがそのスペックを発揮できるでしょう。もちろん日常履きとしても違和感のないデザインのものがあるので、災害に備えるというより日常の延長線上で、例えば荒天にも使えるという軽い気持ちで購入できるのもメリットです。

トレランシューズより防災度の高いブーツ

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サロモン「X BRAZE MID GORE-TEX」。1万6940円。写真は公式HPより

ハザードマップ上で地震の影響を受けやすい土地にお住まいの方は、短靴ではなく「くるぶしを覆う」ブーツタイプがおすすめです。障害物をよけながら歩く際に、ネンザしづらくなり、かつ足元の保温性が圧倒的に上がります。かといって本格的なブーツだと日常には取り入れづらいという方は、スポーツメーカー・サロモンの「X BLAZE MID」あたりがいいでしょう。お値段も1万6940円と手ごろです。 ゴアテックス内蔵なので、台風や雪にも大変強く、アウトドアにはもってこいです。紐を通す穴もループ状になっているので、紐を締めるとフィット感がしっかりとあり、体と一体化するので重みもほとんど感じません。
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しまい込んでいるスニーカーは役に立たない
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