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【虐待 支援の糸口は】ほしおか十色さん体験語る<上>話せない。「助けて」って 問題行動…関わる大人必要

 西日本新聞生活面で昨年、コラム「星を見上げて」を書いた元ホステス、ほしおか十色さん(29)=福岡市=が先月、福岡市の児童相談所「こども総合相談センター」の児童福祉司向け研修会で講演した。ほしおかさんが自らの虐待の体験や当時の思いを語り、進行役を務めた同センターの藤林武史所長と、ほしおかさんの支援者である福岡県警少年課の堀井智帆係長が、それぞれの立場からコメントし、支援の糸口を探った。3人のやりとりを2回に分けて紹介する。

 -物心ついたころから家族が父から暴力を受け、精神的に逆らえない状態になった。小学5年のころに性的虐待が始まり、翌年受けた性教育で、自分が何をされているかに気付いた。

 ほしおか 性教育を受けて頭が真っ白になったけど、諦めがつきました。性的虐待を受けた日は父が機嫌が良くなって、母が殴られないから。母を守れる手段が私にあってよかったと思いました。

 藤林 誰かに話そうとは思いませんでしたか。

 ほしおか 話せば家に連絡が行って、母を守れなくなると思っていました。

 堀井 サインを出しにくいのが性的虐待。でも「それを我慢してはいけない、虐待なんだよ」と伝え、支援のきっかけを作るアプローチが重要です。

 藤林 学校の先生は気付かなかったんでしょうか。

 ほしおか 聞かれても「何でもない」と言っていたと思います。髪の毛を抜く癖があって先生に注意されたことはあるけど、今考えると自然に出たサインだったのかな。家にいたくないので朝早く登校して、ぎりぎりまで学校に残っていました。

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