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【ひと】プレミア12で優勝した野球日本代表のコーチ 村田善則さん

 日本にとって10年ぶりの世界一をバッテリーコーチとして迎えた。2009年のワールド・ベースボール・クラシックはスコアラーで、今回は違う立場での頂点に安堵(あんど)の思いをのぞかせる。「毎回、選手も状況も違うし慣れるものではない。一発勝負には怖さがある。(選手の)不安を少しでも取り除きたかった」

 所属する巨人ではブルペンコーチを務めデータ分析の役割も兼務。求められる仕事は同じでも、相手の情報が少ない国際大会は勝手が違う。試合後は宿舎にこもり、次の対戦相手の映像を見ては「頭が働かなくなるまで」メモ。朝、目が覚めても同じ作業を繰り返す。「時間が足りない」と苦笑いの毎日だった。

 長崎・佐世保実高から入団後、08年まで巨人一筋で16年プレーした。00年はダイエー(現ソフトバンク)から移籍した11学年上の工藤公康(現ソフトバンク監督)投手と組む機会が多く、ダイエーとの日本シリーズ第1戦にも先発出場。当時の経験が今に生きているという。

 「(工藤投手は)細かいところまでの徹底と洞察がすごかった。分かっている『はず』ではいけないと、指導者になって改めてよく分かる」。伝える内容は「端的に、簡潔に」と心掛ける。警戒すべき相手を説明する際は、選手がメモを取るペンもよく進む。情報を欲する“サイン”を見逃さず、与える量を増やす。

 データの活用法は選手によって千差万別だ。稲葉篤紀監督の就任後、代表の常連となったソフトバンクの甲斐拓也捕手には一目置く。「勉強熱心。追究をやめない。もっといい捕手になる」。長崎県佐世保市出身。45歳。 (鎌田真一郎、写真は中村太一)

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