瀬戸内鬼丸 黒&赤のハーモニーで比類無き迫力が爆誕!

リア観音扉に描かれた波絵もブラックのモノトーンとし、あくまでもブラックを基調としたクルマ作りを実践。波絵はうゑだ工芸、文字ペイントは小山工芸が担当。

       


パーツも含めて、クルマの全身を同色に塗り上げるスタイルはアートダンプに多く見られる手法だが、ウイング車でこの手法を導入したのは、極めてまれである。キャブ周りをブラックアウトしたことで、メインやバンパーに備わる赤地のミラーアンドン&フロントスクリーンや、マーカーのレンズが際立つ効果を得られており、黒の額縁仕様としてあるボディの文字ペイント&波絵も、より一層引き立てられている。

トップパートは平型2段バイザーにコの字型ミラーステーをコンビネーション。オールブラックで統一されたなかで、バイザーに設置されたオレンジのマーカーが異彩を放っている。ハイルーフトップには、ドルフィン輸出用の速度灯や回転灯、ビッグホーンが設置され、ディテールではしっかりと個性が強調されている点も見逃せない。

そしてキャブボトムにはビッグなキャデラックバンパーが設置され、トップパートと抜群のバランスをみせる。ブラックで塗り上げられたキャデラックバンパーはより重量感が増し、迫力を感じさせる効果も果たしている。一際映える赤いアンドンも、ハイセンスなチョイスといえるだろう。また荷台周りはシャシーやホイールハブ、リアバンパーにラメ入りレッドを採用。ブラックのテーマカラーに、アクセントカラーとしてレッドを採り入れた絶妙なカラーバランスをみせる。箱に描かれた躍動感あふれる文字ペイントも、ブラックを基調にレッドで縁取りした作品。さらにリアの波絵もモノトーンで描き上げ、あくまでもブラックにこだわったクルマ作りが貫かれている。この徹底したこだわりが、比類無き個性を持ったアート車を作り上げた秘訣といっていいだろう。

【写真6点】ダンプの手法をウイング車に導入!

カミオン2010年9月号トップアートをもとに再構成

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