東京大学とハーバード大学の両方に合格するなど、「知的不良」として知られる国際ジャーナリストのモーリー・ロバートソンさん。今回、プレジデントファミリー編集部ではモーリーさんに「強く生きるための7つのコツ」を聞いた。そのひとつは「SNSには気をつけろ」。どうしてなのか——。

※本稿は、『プレジデントFamily2019年秋号』の記事を一部再編集したものです。

1 好きなことをとことんやれ

自分の経験からもし若い人にアドバイスするとすれば、最も大事なことは、好きなことを見つけて、それを伸び伸びとやるということでしょう。壁にぶつかったりとか、苦手だけれどやらなければいけないことがあるときでも、好きなことを自分で選んでやっているという意識があれば、前に進む力が出る。

撮影=市来 朋久

僕自身を振り返っても、小学生の頃、頑張れたのは、日本語を勉強して日本のカルチャーをもっと知りたい、という情熱が自分の中にあったから。逆にいちばんよくないのは、周りが強制すること。医者にしよう、オリンピック選手にしようと、小さい頃から型にはめることはよくない。

ハーバードの同級生で、すぐに燃え尽きてしまった学生がいました。その子はバレエが得意で、モスクワの劇場で踊るほどの才能があり、親に言われるまま帝王学的にいろいろなことを学ばされて、ハーバードに入ってきた。

でも、互いの意見をディベートでガンガンぶつけ合うような授業についていけなくて。その子は結局バレエもやめ、悲惨な感じでした。自分の意志でやっているわけではないから、心が折れてしまうんです。

一方で、数学の天才みたいな同級生もいて、1学期から大学院生を数式で言い負かすレベルで、他の教科の勉強も上手でした。子供の頃からパズルとかルービックキューブが好きで、難しい数学の問題を一人で解いたりしてきたと聞きました。そういうふうに楽しくやってきた子が、最後は伸びるんだと思いますね。

▼『プレジデントFamily』2019年秋号 好評発売中!

プレジデントFamily』2019秋号の特集は「わが家と何が違うのか解明! 東大生184人『頭のいい子』の育て方」。本稿の「知的不良になるための『7つのリスト』」の詳細記事のほか、「賢い子が育った『家庭の中身』大公開」「僕が私ががんばり続けられた『親の言葉』」「東大生が小学生時代に読んだ本2019」などの記事を紹介。「『算数』が得意になった遊びと勉強法11」なども掲載している。ぜひ手に取ってご覧ください。