クレームの8割は、初動対応で解決

パワハラ、セクハラといった職場でのさまざまなハラスメントの中で、「カスタマーハラスメント(カスハラ)」が、大きな社会問題になっているのをご存じでしょうか。カスハラとは、顧客が企業の従業員に不当な苦痛を与えたり、悪質なクレームをつけたりするもの。カスハラは今や主な離職理由の1つにもなっています。人手不足が深刻になる中、従業員の健康を守り、人材を確保するためにも、カスハラ対策は、企業にとって喫緊の課題といえるでしょう。

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そもそも「わがままな顧客」は、昔もある程度は存在していたはず。それなのに、なぜ「モンスターカスタマー」や「クレーマー」が、これほど増えてしまったのでしょうか。要因の1つとしては、急激な社会変化が考えられます。企業を取り巻く環境も厳しくなり、サービス競争が激化した結果、顧客満足度のハードルが上がって、些細なミスやサービスの低下でも、クレームにつながるようになってしまったのです。