“日本最小の水筒”として話題のポケトルが、発売1年強で受注数130万本を突破。開発のきっかけは、日常のほんの小さな気づきだったと言います。ステンレスボトルの分野では素人だったにもかかわらず、なぜここまでの大ヒット商品を生み出せたのか、その開発秘話に迫ります――。

日常のふとしたことから生まれる大ヒット商品

見た瞬間、「こういうのを待ってたのよ!」と思わず小躍りしたくなるような、画期的な新商品。その誕生までには、開発した企業が長年培った独自技術や研究、あるいは他より抜きんでた専門知識などが必要とされそうですよね。

130万本を受注し大ヒット中のポケトル

でも実は、そうとは限りません。たとえその企業の得意分野とは違っても、ほんの小さな日常生活の“気づき”から、大きなイノベーションが生まれることもある。

昨年(2019年)の大ヒット商品「ポケトル(POKETLE)」も、ある一人の男性の、本当にふとした気づきから生まれました。そこには元ラガーマンだった体育会系の彼がもつ、驚くほど繊細な“女子力”と、ヒットの秘策が隠れていたのです。