野菜のなかでもずば抜けて優秀!「ブロッコリー」の栄養とおすすめレシピ

ブロッコリーに含まれる栄養素や期待できる効果、栄養素を効率的にとれる食べ方について紹介します。国産の旬は11~3月で、まさに今が食べ頃。ブロッコリーは、野菜のなかでも特に栄養が豊富な優等生と言われていますが、具体的に何が優れているのか、管理栄養士的視点で見ていきましょう。

おいしいブロッコリーの見分け方は、つぼみが堅く締まっていて、緑が濃いものです。茎に傷などがなく、外葉がみずみずしいものは新鮮な証拠です。まとめてゆでておくか、ゆでたものを冷凍しておくと便利です。

目次

野菜のなかでもトップクラスの
栄養を持つというブロッコリーの実力は?


ブロッコリーは、タンパク質、カリウム、カルシウム、鉄、β-カロテンや葉酸、ビタミンC、食物繊維など、さまざまな栄養を補給できます。普段食べている野菜に比べると、そのほとんどがずば抜けて栄養が豊富です。なかでも特に多い三つをご紹介します。

体を作る「タンパク質」補給にぴったりだから
トレーニーにも人気

100gあたりのタンパク質量は、ほとんどの野菜が0.5~2g程度なのに比べ、ブロッコリーは5.4gと、2倍以上含まれます。100gあたりで比べると牛乳よりも多く、その量は1.6倍ほど。ブロッコリーはトレーニングをしている方がよく食べている野菜ですが、タンパク質が多いのも理由のひとつでしょう。ただし、ブロッコリーなどの野菜に含まれるタンパク質は、体のなかで効率的に使われ筋肉になるためには、卵や牛乳、肉や魚、大豆製品などのタンパク質と一緒にとることが大切です。さまざまな食品からバランスよく栄養をいただきましょう。

免疫力維持や美肌に不可欠な「ビタミンC
も豊富。
ゆでるよりレンジ加熱がおすすめ

ブロッコリーのビタミンCは、野菜のなかでもトップクラス。100gあたり140㎎含まれ、これだけで1日に必要なビタミンCを補給できます。果物のなかでもビタミンCが多いと言われている、柿やグリーンキウイのなんと2倍ほどの量が含まれています。ビタミンCは熱に壊れやすく、水に流れ出てしまう性質があるため、ゆでるより電子レンジで加熱するほうが損失がありません。免疫力の維持のために欠かせない栄養素なので、特に感染症が流行りやすい冬の時季はしっかり補給しましょう。

便秘にいいだけじゃない!血糖値や血圧が
気になる人がとるべき「食物繊維

タンパク質、ビタミンCと同じく、食物繊維の量でも野菜の中で上位に入ります。他の野菜の100gあたりの食物繊維は1~3g程度(キャベツだと1.8g)ですが、ブロッコリーには5.1gも含まれています。食物繊維は腸内環境を整えてくれたり、余分な糖や脂質を吸着してくれたりと、健康維持に欠かせない役割があります。便秘が気になる方や、血糖値や血圧が気になる方にもおすすめの野菜です。

冷蔵の野菜室に放置するよりも
冷凍が栄養を長くキープできます

野菜を冷凍すると、栄養価が落ちてしまわないのか?と考えるかもしれませんが、心配は不要です。実は、冷凍することではビタミンやミネラルの損失はほとんどないといわれています。むしろ、ブロッコリーに含まれるビタミンCは、冷蔵庫で長く保存すると減ってしまうという実験結果もあるほどなので、すぐに食べないときは冷凍のほうがおすすめできるのです。冷凍したからといって、ブロッコリーの栄養が逃げてしまうワケではないので、安心して食べてくださいね。また、他の野菜に比べてブロッコリーはゆでても食感が変わりにくく、冷凍したものでもおいしくいただけます。一度ゆでてから冷凍するのが、おいしくブロッコリーを冷凍するコツですよ。

ブロッコリーの栄養を
無駄なくとれるおすすめメニュー

タンパク質が摂取しやすくなる
ブロッコリーと卵のサラダ


ブロッコリーとゆで卵をマヨネーズで和えたシンプルなサラダです。卵と一緒に食べることで、ブロッコリーのタンパク質を効率よく摂取できます。ツナやベーコンをプラスしたり、マスタードやごまを入れたりしてアレンジするのもおすすめです。

メインのおかずにもなる
ブロッコリーと牛肉の炒め物


ブロッコリーと牛肉を一緒に油で炒め、オイスターソースで味つけすれば、立派なメインのおかずになります。炒めるときに油を使うため、ブロッコリーに含まれるビタミンAなどの脂溶性ビタミンの吸収率が高まります。余ったときは、お弁当のおかずにすると彩りを助けてくれますよ。

作り置きにもぴったり。
ブロッコリーのごま和え


ブロッコリーとごま、後はめんつゆで和えただけの副菜は、作り置きにも向いています。常備菜にしておけば、食べたいときにすぐに食べられるので、手軽な栄養補給にぴったり。ちなみに、ブロッコリーは電子レンジで加熱すれば、ビタミンCの損失が少なく効率的にビタミンCを摂取できます。ごまでなく、おかかや塩昆布を和えてもいいでしょう。作り置きしたものは、3日程度を目安に食べきってくださいね。

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ブロッコリーの新芽である、ブロッコリースプラウトも近年人気です。ブロッコリースプラウトには「スルフォラファン」という成分が含まれており、肥満予防やがん予防など、さまざまな効果が期待されています。また、ブロッコリーとは全く別の味わいで、サラダや付け合わせとして料理に彩りを添えてくれます。

芽の部分まで栄養が詰まったブロッコリー。旬の時季は安く手に入るので、たっぷり楽しんでくださいね。