「急に言われても」 リレー中止に自治体困惑 五輪延期

オリンピックミュージアムのガラスに映る国立競技場=24日、東京都新宿区(川口良介撮影)
オリンピックミュージアムのガラスに映る国立競技場=24日、東京都新宿区(川口良介撮影)

 東京五輪開催の延期に伴い、国内聖火リレーがスタート2日前になって急遽(きゅうきょ)、中止される事態になった。これまでルートやランナーの選定に奔走してきた各自治体の担当者は「急に言われても…」と戸惑っていた。

 30日にスタートが迫っていた宇都宮市。ルート沿いには交通規制を呼び掛ける看板が設置され、先週末にはボランティア向けの説明会を終えたばかり。市には「本当にやるのか」との問い合わせが来ているが、担当者は「答えようがない」と途方に暮れていた。

 既に県内の各ルートを走るランナーが発表されている岐阜県の担当者は、今後のランナーの扱いについて「どうなるか分からない。全て組織委の指示を受ける。全国共通だと思う」と話した。平成30年7月の西日本豪雨で大きな被害を受けた岡山県のリレー担当者は「皆さん、走ることで復興への思いや感謝を表現したかったはずだ」と思いやった。

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