ハリルホジッチ監督は選手を、戦闘における駒として見ている。
局面で勝てるか?
それが、ヴァイッド・ハリルホジッチ監督の戦術軸になっている。
これは、「1対1」と置き換えても良いだろう。ハリル流に言えば、「デュエル」となるだろうか。球際を制することに、重きが置かれている。
つまり、選手には「戦闘力」が求められる。
戦闘力を解剖すると、コンタクトの強さ、俊敏性、持久力などの要素で構成されているが、とりわけ性格的なアグレッシブさが占める割合は大きい。
アグレッシブというと、ボールを運び、ゴールを目指すという「攻撃的」と混同されるが、ここでは「好戦的」のほうが正しいだろう。戦いそのものに対する欲求、意欲、もしくは身を擲(なげう)てるような献身性と言えるだろうか。
指揮官は戦闘力が高い選手を好み、用いている。ボールプレーのスキルやビジョンや閃きという不確定要素がある能力よりも、目を血走らせ、歯をむき出しにし、筋肉を隆起させる選手のほうが、計算が立つのだろう。将軍にとっての兵士と同じで、戦闘における駒として見ているのだ。
「デュエル」という言葉を指揮官が好んで使うのは、局面で負けなければ破綻しない、という考え方に基づいている。
原口元気(ヘルタ・ベルリン)はスピードと闘争心で、「ハリルの申し子」と言える。本田圭佑(ミラン)、久保裕也(ヘント)、浅野拓磨(シュツットガルト)らも戦闘力が際立つ選手だろう。
何より、中盤の面子はシンボル的かもしれない。
ロシア・ワールドカップ予選のUAE(現地時間3月23日)、タイ戦(28日)に向け、今野泰幸(ガンバ大阪)が再招集されたが、これも戦闘力を買ってのことだろう。
今野はピッチで、非常に血気盛んなキャラクターを見せる。1対1の強さだけでなく、エリアをカバーし、インターセプトも得意で、積極的にゴール前にも顔を出す。もっとも、自分のポジションを留守にしてしまい、前に出っ放しとなるケースも見られるが……。
今野は、高いレベルでは評価が分かれる選手だろう。直近の出場試合である2年前のウズベキスタン戦では、長いボールを蹴り込まれる時間帯にバックラインをフォローする機転の良さを見せられず、ハリルホジッチ監督からも「落第点」をつけたほどだ。
それが、ヴァイッド・ハリルホジッチ監督の戦術軸になっている。
これは、「1対1」と置き換えても良いだろう。ハリル流に言えば、「デュエル」となるだろうか。球際を制することに、重きが置かれている。
つまり、選手には「戦闘力」が求められる。
戦闘力を解剖すると、コンタクトの強さ、俊敏性、持久力などの要素で構成されているが、とりわけ性格的なアグレッシブさが占める割合は大きい。
アグレッシブというと、ボールを運び、ゴールを目指すという「攻撃的」と混同されるが、ここでは「好戦的」のほうが正しいだろう。戦いそのものに対する欲求、意欲、もしくは身を擲(なげう)てるような献身性と言えるだろうか。
指揮官は戦闘力が高い選手を好み、用いている。ボールプレーのスキルやビジョンや閃きという不確定要素がある能力よりも、目を血走らせ、歯をむき出しにし、筋肉を隆起させる選手のほうが、計算が立つのだろう。将軍にとっての兵士と同じで、戦闘における駒として見ているのだ。
「デュエル」という言葉を指揮官が好んで使うのは、局面で負けなければ破綻しない、という考え方に基づいている。
原口元気(ヘルタ・ベルリン)はスピードと闘争心で、「ハリルの申し子」と言える。本田圭佑(ミラン)、久保裕也(ヘント)、浅野拓磨(シュツットガルト)らも戦闘力が際立つ選手だろう。
何より、中盤の面子はシンボル的かもしれない。
ロシア・ワールドカップ予選のUAE(現地時間3月23日)、タイ戦(28日)に向け、今野泰幸(ガンバ大阪)が再招集されたが、これも戦闘力を買ってのことだろう。
今野はピッチで、非常に血気盛んなキャラクターを見せる。1対1の強さだけでなく、エリアをカバーし、インターセプトも得意で、積極的にゴール前にも顔を出す。もっとも、自分のポジションを留守にしてしまい、前に出っ放しとなるケースも見られるが……。
今野は、高いレベルでは評価が分かれる選手だろう。直近の出場試合である2年前のウズベキスタン戦では、長いボールを蹴り込まれる時間帯にバックラインをフォローする機転の良さを見せられず、ハリルホジッチ監督からも「落第点」をつけたほどだ。