【現地発】メディアに酷評された久保裕也が刺激を受ける同胞とは?

カテゴリ:海外日本人

中田徹

2017年08月07日

「プレーの選択でミスばかり」と批評を受けた久保は…。

決定機を逃すなどミスが目立った久保はメディアから批判された。本人はチームを助けたい一心なのだが…。 (C) Getty Images

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 後半戦の追い上げで昨シーズンはベルギーリーグで3位に滑り込んだヘント。迎えた新シーズンは、国内リーグ優勝とヨーロッパリーグ(EL)での活躍を誓って挑んでいた。
 
 しかしELでは、オーストリアリーグ4位の小クラブ、アルタハに良いところ無く1分け1敗で3回戦予選敗退が決定し、早々にヨーロッパでの戦いが終焉。さらにヘントはベルギーリーグ開幕戦でも格下のシント=トロイデンに2-3で競り負けた。
 
 怪我人続出と守備の崩壊、そして自慢のパスワークでミスが散見したということもあって、「今のヘントは病気だ」と国内メディアの厳しい論評もある。それだけに現地時間8月6日に行なわれた2節のアントワープ戦は、「勝利」という特効薬が何としても欲しいところだった。
 
 そんなヘントの前に立ちはだかったのは、開幕節で名門アンデルレヒトと好ゲーム(0-0)を演じたアントワープの「赤い壁」だった。
 
 この試合で前線を1トップ+2シャドーのシステムにしたヘント。その左シャドーとして先発した久保裕也は、前半から積極的果敢にシュートを放つも、いずれも相手守備網に阻まれる。FKも的が定まらず、大きく上へ吹かした。
 
 ならばドリブル突破をと意気込んだ久保だったが、1人、2人までは抜いた後、3人目はどうしてもかわせない。それゆえベルギーメディアは、「プレーの選択にミスばかり」と、この日の久保に手厳しかった。
 
 それでも、ゴールさえ決めれば、評価が一転するのがストライカーだ。だが、久保は82分にゴール前で迎えた絶好機で、渾身の左足シュートが枠を捉えきれず、天を仰いだ。
 
 結局、37分にビルドアップのミスを突かれて失った1点が最後まで重くのしかかり、ヘントは開幕2連敗を喫してしまった。
 
 ベルギーリーグ開幕節のシント=トロイデン戦、アルタハとのEL予選第2レグと、公式戦2試合連続でスタメンを外されていた久保。それだけに何とか不調のチームを助けたいという意気込みがあったのだが、アントワープ戦ではそれが空回りしてしまった感は否めない。試合後、当人も悔しさを滲ませた。
 
「とにかく結果を出したくって……。チームも今は流れが悪いので。この間、僕は出てなかったし、フレッシュな選手としてガツガツ行きたかった。それがうまく得点に絡めたら良かったんですけれど……」
 
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