【鹿島】ボールは動く。前にも運べている。そこから先をどうするか。それが問題だ

カテゴリ:Jリーグ

広島由寛(サッカーダイジェストWeb編集部)

2020年11月01日

「自分たちのアイデアとか技術を、もう少し出していければ」(永木)

J・アラーノ(7番)ら能力の高いタレントは揃っているだけに、攻撃力の伸びしろはまだまだあるはず。写真:徳原隆元

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[J1第25節]鹿島0-2名古屋/10月31日/カシマ

 ボールは動かせている。敵陣に運べている。だが、バイタルエリアを崩し切れない。

 名古屋の組織立った守備は堅かった。局面では一人ひとりがタイトな対応を見せる。消化試合にバラつきはあるものの、リーグで2番目に失点が少ないチームだけに、その牙城は容易に崩れなかった。

 鹿島は攻めあぐねた。縦パスを入れても、そこから効果的な連係を見せられない。サイドに展開するが、どちらかと言えば、“外に追いやられている”という印象だ。ゴールからボールが遠ざかる。その間に名古屋の守備陣形が整い、クロスを入れても撥ね返される。

 いかに名古屋の堅守をこじ開けるか。ミドルゾーンで上手くパスを捌いていた永木亮太も、それを模索し続けていた。

「相手もあれだけ引いて、なかなかバイタルのスペースもない状況で、サイドから攻めたり、いろいろ自分たちで工夫してやっていましたけど、今日は相手のディフェンス力が上回ったかな、という試合でした。

 自分たちのアイデアとか技術を、もう少し出していければいいんですけど、今日は少し噛み合わなかったりもして、そういった試合ではやはりこういった結果になると思います」

 7分にPKで先制点を奪われた。高い守備力を誇るチームを相手に、ビハインドを背負った状態で戦うのは簡単ではない。攻め立てる時間は確保できるかもしれないが、守りを固められれば、苦戦は必至。得点できないまま、時間が経てば経つほど、守っている側には“守備のリズム”が、攻めているほうには焦りが生まれるケースは往々にしてある。

 終了間際にはミスから2点目を献上した鹿島は、0-2の完敗を喫した。
 前半に和泉竜司の負傷交代、後半にはファン・アラーノの退場で数的不利になるなど、難しい戦いを余儀なくされた部分はある。それでも、攻撃面での迫力不足は否めず、良い意味での個々の強引さも乏しかったように感じる。

 コンビネーションの練度を高める。仕掛けのバリエーションを増やす。オフェンス力のさらなる向上という課題が見えたゲームだった。

取材・文●広島由寛(サッカーダイジェスト編集部)

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