阪神・球児「自分が主人公になることは絶対にしてはいけない」チームの勝利が最優先

[ 2020年1月16日 06:14 ]

キャッチボールをする藤川(撮影・坂田 高浩)
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 阪神の藤川球児投手(39)が15日、春季キャンプ地でもある沖縄のかりゆし宜野座で自主トレを公開した。自身との戦いに身を投じる覚悟を示した22年目右腕はクローザーとして前人未踏の「40歳での防御率0点台」を目標に設定。一昨年からウエートトレーニングを行っていないことを明かすなど、さまざまなチャレンジを課しながらシーズンを戦い抜くつもりだ。

《藤川に聞く》
 ――キャッチャーとして球も受けていた

 見てもらったとおり、ウオーミングアップから別々でやるというのは、グラウンド上というのは先輩も後輩もないし、そういうものは一切関係ない。僕はもともとそういう発想なので、それを一緒にやるというのはただのなれ合い。プロ野球選手というのは孤独であるし、ゲームが始まれば一つのチームとして戦うし、そこに好き嫌いはない。

 ――チームは長らく優勝から遠ざかっている

 それはキャンプが始まってから。今は本当にもう、自主トレーニングなので、自分たちのパフォーマンスを、このプロ野球選手として能力を向上させるために、みんな自分でお金を出して、ここに来て練習してるわけですから。その段階でチームというのは正直、今は考える必要はないのかなと。今は違うチームの選手も一緒にいてやってるんで。

 ――年齢の壁を破る

 年齢の壁を破るというより、毎年、求められるものは非常に高いと思う。高いままいられていることが重要。そこに自分に勝てたと思うのか、どうか。昨年のシーズンがたまたまですけど、自分のなかで自分への勝負に勝ったと思えたので。今年も自分に勝とうとするには昨年以上のものがなければいけない。自分の覚悟と自分の勝負って、自分でしかない。おもしろいなと思うし、負けても後悔ないだろうなと思う。

 ――ウエートトレをやめた。一昨年に思い切って変更した

 何回も失敗している。全部、ウエートトレーニングで失敗しているから、今まで。これ以上の結果を出すために、何か自分への誇りがなきゃみたいなところで、ウエートトレーニングやったりランニング量をものすごく増やしたりしたけど、まあ生きなかったね。それをやって、俺こんだけやったからみんな認めるやろ、みたいな生き方をやめました。

 ――先日、テレビで優勝したらユニホームを脱ぐかもと話をしていた

 取りようじゃないですか。昨年の話だから、今言える話じゃないから。言って自分が主人公になることは絶対にしてはいけない。チームで動くということは、チームが勝つためにということで、自分が輝きたいとかはないから。今、例えば年が明けて、これから向かうときに“今年で引退します。優勝したいです”というと引退が走るから、野球選手のほうがチームより取り上げられる。それってめちゃくちゃ迷惑なのよ。一人の選手がずっと注目されて勝てなくなるというのは。試合より、試合そっちのけの扱いになるというのは、俺は大嫌いかな。組織としてね、勝つことが一番だから。

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