【阪神大賞典】スマイル 右回り克服V!岩田康と末脚“爆発”盾獲り見えた

[ 2020年3月23日 05:30 ]

<阪神大賞典>直線半ばで抜け出し勝利したユーキャンスマイルと馬上でガッツポーズの岩田康誠騎手(撮影・亀井 直樹)
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 「第68回阪神大賞典」は2番人気のユーキャンスマイルが3つ目の重賞制覇。天皇賞・春(5月3日、京都)で悲願のG1タイトルを狙う。 レース結果

 競馬を重ね、深めてきた人馬の絆が勝利につながった。五分のタイミングでゲートを出たユーキャンスマイルは序盤じっくり構えて10頭中7番手。無観客のスタンド前を迎え、後方にいたキセキとレノヴァールが外からポジションを上げる。そこは我関せずとばかりにマイペースで脚をためるのに専念。じっとチャンスをうかがった。「道中、他馬が動いたのは分かったけど、一緒に動くとリズムを崩すので、慌てずリズム重視の競馬を」。6戦連続騎乗の岩田康は相棒を手の内に入れている。

 2周目に入り、3コーナーで縦長の隊列がギュッと凝縮。直線入り口では、すぐ前の1番人気キセキを射程圏に入れていた。ラスト1F手前で内ラチ沿いのタイセイトレイルとキセキの間にできた1頭分のスペースを突き、グイッと抜け出してからも気を抜くシーンは一切なし。「馬群が凝縮したところでキセキの後ろを取れたのが勝因。3、4コーナーで内を回ってハマったのもあるし、直線に懸けました」。阪神大賞典5勝目の名手が、備わっている脚をフルに引き出した。

 昨秋のジャパンC5着後は有馬記念を見送り、今季に照準を合わせてきた。当初は得意の左回りを狙って金鯱賞で始動するプランもあったが仕上がりを考慮して1週スライド。右回りでモタれる課題をクリアして天皇賞・春に弾みをつけた。友道師は「真っすぐ走れたのが良かったし、成長しているんでしょうね。今日は体がプラス12キロ。次は絞れてくると思います」と本番を見据える。昨年5着に敗れた淀の長距離決戦で盾獲りに再挑戦。これまでG1では3、5、4、5着と善戦止まりだったが、いよいよ頂点が視界に入ってきた。

 ◆ユーキャンスマイル 父キングカメハメハ 母ムードインディゴ(母の父ダンスインザダーク)牡5歳 栗東・友道厩舎所属 馬主・金子真人ホールディングス 生産者・北海道安平町ノーザンファーム 戦績15戦6勝 総獲得賞金2億9760万2000円。

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