【函館新馬戦】アークライト名馬の道へ!藤沢和師絶賛、ハープ全弟狙う出世舞台一番星

[ 2020年7月1日 05:30 ]

今週函館の新馬戦(芝1800メートル)でデビューするアークライト(撮影・千葉茂) 
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 夏の函館シリーズは後半戦に突入。日曜5日には今夏函館初の「芝1800メートルの新馬戦」がいよいよ始まる。メジロブライト、アドマイヤムーン、ゴールドシップなど幾多の名馬が勝ち上がった出世舞台。今年は名伯楽・藤沢和師が管理するアークライト(牡、父ディープインパクト)が注目を集めている。7歳上の全姉に強じんな末脚で14年桜花賞を制したハープスターがいる良血。雄大な馬格を誇る好素材に初陣Vの期待が高まっている。

 アークライトは当初6月21日の東京新馬戦(芝1600メートル)でデビュー予定だった。ただ、開催が進んだことによる芝悪化と当週の雨予報を考慮して、目標を切り替えた。20日に函館に無事移動。24日は団野(レースはルメール)を背に芝コースで4F54秒8~1F12秒2(馬なり)でバネを感じさせる動きで余力十分に併せたレッドジョコンダ(3歳未勝利)と併入。全休明けの30日も調教開始時で17度と快適な気候の中、順調に調教をこなした。

 津曲助手は「先週の本馬場の動きも良かったし、順調に来ています。移動した影響はなさそう。いい馬場を求めて函館に来ましたが、幸い週末の函館は天気も良さそうなので」と目を細める。確かに今週末は土、日曜とも晴れ時々曇りで予想最高気温22度。絶好のお披露目日和になりそうだ。

 美浦在厩時から、藤沢和師が「この馬は走る」と高評価してきた逸材。4月15日に美浦に入厩し、坂路やWコースを併用して時間をかけて入念に乗り込んできた。530キロ前後の雄大な馬格の持ち主でパワフルな走りは目を引く。指揮官は「大きな馬なので涼しい場所で過ごせるのはいいと思う。(1週前追いは)道中の手応えやしまいの反応も良かった」と好感触をつかんでいる。藤沢和師&函館芝1800メートルの新馬戦といえば、13年8月にVデビューを飾ったバウンスシャッセがオークス3着、重賞3勝と重賞戦線で活躍した。

 今春安田記念(グランアレグリア)などJRAG1・30勝を誇る名伯楽も2年後の22年2月に70歳の定年引退を迎える。現2歳馬がクラシックに挑む“最後の世代”となる。ゴールドシップなどスターホースが勝ち上がった「出世舞台の函館芝1800メートル」でどんな走りを見せるのか?もしかすると、伝説の新馬戦になるかもしれない。

 【メジロブライト産駒超スロー「2分1秒6」】函館芝1800メートルの新馬戦勝ち馬からはG1馬が多数出ている。代表馬は11年7月にVデビューを飾った芦毛の名馬ゴールドシップだ。3歳時に皐月賞、菊花賞、有馬記念、4歳の宝塚記念、5歳の宝塚記念、6歳の天皇賞・春でG16勝と大出世した。天皇賞・春を制したメジロブライトの96年新馬戦はレース前半5F1分12秒0と歩くような超スローで「2分1秒6」と2000メートル並みの遅い決着は地元ファンの間では語り草。突然の豪雨(発表は良)の中、05年に新馬Vのアドマイヤムーンは最後方16番手から15頭をごぼう抜きの衝撃デビューだった。

 昨夏の函館芝1800メートルの新馬戦は3頭が勝ち名乗り。ダーリントンホールは共同通信杯1着で皐月賞(6着)→ダービー(13着)に駒を進めた。また、オーソリティは今春のG2青葉賞を制し、活躍している。

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