美誠、“かかあ天下”でまず1冠 3年連続“3冠”へ好発進

[ 2020年1月17日 05:30 ]

卓球 全日本選手権第4日 混合ダブルス決勝 ( 2020年1月16日    大阪市・丸善インテックアリーナ大阪 )

混合ダブルス決勝、終盤に連続ポイントを奪いガッツポーズの伊藤美誠(左)と森薗政崇(撮影・北條 貴史)
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  混合ダブルス準決勝、決勝があり、伊藤美誠(19=スターツ)が森薗政崇(24=BOBSON)とのペアで3連覇を果たした。決勝は、張本智和(16=木下グループ)の組に勝ち、東京五輪代表対決を制した。前人未到の3年連続3冠へ、最初の1冠を手にした。男子ジュニアの松島輝空(そら、12=木下グループ)が準優勝。決勝進出の最年少記録をつくった。男女のシングルスとダブルスのシード選手が登場した。

 
 かかあ天下は収まりがいいようだ。取材エリアで発言を求められると、このペアの第一声はたいてい伊藤だ。

 「(決勝の)3ゲーム目を競り勝って、そこから流れをつかめた。1本1本が大事なポイントで、そこを取れて勝つことができた」

 女子ダブルスだと、パートナーの早田がマイクの主導権を握ることもあるが、森薗と組む混合では様子が違う。2年連続同一カードになった張本・長崎組との頂上決戦のピンクのウエアを決めたのは伊藤。コート内外で、相方を引っ張った。

 男勝りの技術も発揮した。混合のカギの一つが、男子の強いボールを女子が対処できるかどうかにある。第4ゲーム、8―6。男子も恐れる世界ランキング5位の張本のバックハンドをビシっと返して崩し、森薗の得点につながった。次も強烈なフォアハンドをバシっと返して連続得点。好レシーブを連発して優勝を決定付けた。
 「張本くんとはたくさん試合をしている。お互い分かっている。頭で勝負できた。こうしてくると感覚でできたのが良かった」
 16年リオデジャネイロ五輪以前もその後も、伊藤は常に男性を練習相手にしてきた。今は主に、元中国代表の2軍、関西の大学トップ選手の球を受ける。力負けしない土台を日頃から積んでいる。

 まず1冠。「自分の中で気持ちを上げていける」と、3年連続3冠へ目を向けた。シングルスとダブルスの初戦もこの日勝利した。
 東京五輪の混合は、リオ五輪個人銅メダルの水谷と組む。同郷・静岡県磐田市出身とあって「水谷選手に(何かを)言える選手はほとんどいないけど、私は言える」と尻に敷く考えを公言している。強い美誠が日本を引っ張る。

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