スルメイカ漁解禁!! 函館でコリコリのイカ刺しを食べよう!! 幻想的な漁り火も見ごたえあり!
2016年06月06日
イカ刺し、透き通っています!! イカゴロ、新鮮です!!
刺身、寿司、イカソーメン、一夜干し、塩辛…。ああ、スルメイカがおいしい季節
イキがいいスルメイカは、色が赤い。
刺身は普通はわさび醤油で食べますが、函館ではイカ刺しはショウガ醤油で食べます。獲れたてのイカの刺身は身が透き通っていて、歯ごたえはコリコリです。時間が経つと白くなり、噛み切れなくて口の中にいつまでも残ってしまい、飲み込むタイミングがわからない…という人もいますが、獲れたてのスルメイカの刺身はコリコリなので、クチャクチャといつまでも噛み切れないということはありません。
一昔前は早朝、住宅街に「イカイカ~」という、朝獲れのイカを売る声が聞こえていました(なまったオジサンだと、「イガイガ~」と売りにくる…)。朝から獲れたてのイカ刺しを食べるぜいたく。昔の函館では当たり前の光景でした。
新鮮なイカは、わた(内臓)も食べることができます。イカのわたのことを函館では「ゴロ」と呼びますが、獲れたての新鮮なゴロは、塩辛を作ったり、刺身にそのままからめて食べてもおいしくいただけます。また、凍らせて輪切りにして食べたりもします。
旬のスルメイカは火を通しても身がやわらかく、甘みがあるので、一夜干しをサッとあぶって食べたり、煮つけや炒め物、トマトと煮込むイタリアン、イカ飯にしてもおいしさを堪能することができます。
さらに、イカのお寿司をはじめ、北海道の居酒屋定番メニュー「こふきいもの塩辛のせ」や、イカの粕漬けなど、旬の時期のスルメイカはどのように調理してもおいしく食べられます。
函館の夜景を彩る「漁り火」。スルメイカ漁の光が暗い海に浮かんで、より幻想的に
漁火広場からの幻想的な漁り火。
漁り火は、イカ漁が行われる時期限定の光景で、6月から12月まで夜景のくびれの右側の暗い海に、いくつもの明かりが浮かびます。
漁り火の光景を堪能するには、函館山頂上の展望台と反対側にある「漁火広場」がオススメです。市街の夜景を見る展望台は観光客でにぎわっていますが、漁火広場は比較的人が少ないので、ゆっくりと暗い海に浮かぶ漁り火を楽しむことができます。昼間であれば、晴れて天気がいい日は津軽海峡の向こうに青森を望むことができます。
朝市では、生きたイカを釣ることができる !! 釣ったイカはその場で刺身に。
イカ、泳いでいます!!
ここで一番人気があるのは、生きているイカを釣ることができる、イカの釣り堀です。函館の近海で朝獲れたスルメイカを、海水ごと生きたまま大きな水槽に入れて泳がせています。このイカを釣り針で釣り上げるのですが、イカも負けじと水や墨をピューッと吐き出すので、うまく釣り上げたあとも気を抜かずに注意が必要です。
釣ったイカはすぐに料理人にさばいてもらうことができます。その日に獲れるイカの量で値段は変わりますが、調理代こみで、1ぱい500円~1000円程度(時価)。函館ならではの試みで、毎年観光客に大好評です。
ご当地ヒーロー、函館鮮士「イカダベッサー」も活躍中!! 旬のイカを守ります!!
函館のおいしいイカはオレが守るぜ!!
そこで、函館の街の平和と食を守る正義のヒーローが誕生しました。それが函館鮮士「イカダベッサー」です。腕からぶら下がっている白いヒラヒラは、イカソーメンです。
函館のおいしいものは宇宙でもおいしいと評判になっているようですが、それを狙って宇宙密漁団が函館にやってきます。函館鮮士「イカダベッサー」は彼らから函館の食べ物を守るため、日夜戦っているそうです。
スルメイカ漁が解禁になり、おいしいイカが旬を迎えています。この旬のイカを守るべく、イカダベッサーの活躍が期待されます。
(写真提供:イカダベッサー製作委員会)
今年のスルメイカ漁は、6月1日と2日は強風で出漁を見合わせていましたが、3日になってようやく今年の漁が始まりました。ここ数年、函館をはじめ東北沖などでもスルメイカは不漁で、今年も平均を下回ると予測されています。しかし、4日に初水揚げされた今年のスルメイカは型が大きいので、今後の豊漁に期待したいところです。
一方、今年はスルメイカ漁解禁の前から、ヤリイカ漁が好調です。例年のスルメイカの不漁で、ここ数年イカを扱う業者は頭を悩ませていましたが、ヤリイカの豊漁で店頭からイカが姿を消すことがなくなるので、イカ専門店では一安心といったところです。
梅雨のない北海道では、これからが観光シーズンです。函館を訪れる際は、この時期ならではのコリコリのイカ刺しと、幻想的な漁り火を堪能してみてはいかがでしょうか。