期待の逸材から“指揮官交代の犠牲者”に トッテナムで燻る万能DFの未来は

トッテナムで苦境に立たされているフォイス photo/Getty Images

もう居場所はないのか

今季途中からトッテナムの指揮官に就任したジョゼ・モウリーニョ監督の下で、華麗なる復活を遂げたのがイングランド代表MFデル・アリだ。度重なる怪我の影響もあり、マウリシオ・ポチェッティーノ政権終盤ではなかなか真価を発揮できていなかった同選手。しかし、“スペシャル・ワン”と呼ばれる名将の就任以降、この天才はかつての輝きを取り戻した。

だが、その一方でモウリーニョの監督就任によってその序列を落とした選手もいる。アルゼンチン代表DFファン・フォイスは間違いなくその一人としてカウントすることができるだろう。ポチェッティーノ監督時代は未来の最終ラインを担う逸材とみなされていた同選手だが、今や彼はただの控え選手となってしまっている。“最終ラインならどこでもこなせる若手”という売りも、もはやジェイフェス・タンガンガのものとなってしまった印象が拭えない。

そんなモウリーニョ体制下で逆風にさらされるフォイスの現状を、クラブOBのポール・ロビンソン氏も嘆く。英『Football Insider』のインタビューに対して、同氏は22歳DFがトッテナムで評価されない状況を次のように語った。
「モウリーニョは就任以降、一貫して右サイドバックにセルジュ・オーリエを起用している。その上、トッテナムには新しくタンガンガというタレントも出現したね。フォイスにとっては難しい状況だ。彼は今季CLの試合に2度出場したが、その試合はうまくやっていたように見えるよ。守備面を見ればオーリエをよりも上だと思う。だが、今もモウリーニョの好みはフォイスよりも深い位置まで駆け上がるオーリエだ。不運としか言いようがないよ。彼は最終ラインならどこでもプレイできるユーティリティな選手なのに、与えられる出場機会が少なすぎる。もし移籍を促されているのなら、指揮官交代の犠牲者とも言えるはずだ」

サッカー選手としてこれからの時期に、指揮官交代という不運に見舞われてしまったフォイス。モウリーニョ監督が重用しないのは彼のパフォーマンスにも問題があるのかもしれないが、期待の若手と目されていた選手がいきなりここまで序列を落としてしまうのも珍しい。

はたして今後、フォイスは新政権下でかつての評価を取り戻すことができるのか。ポテンシャルは確かなだけに、再び実力を証明したいところだ。

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