【マサチューセッツ州ボストン発】大リーグ機構と大リーグ選手会が合意したメジャー登録日数、給料、公式戦が始まった際のベンチ入り枠、ドラフト会議などの基本方針について、30球団のオーナー陣が27日(日本時間28日)、満場一致で承認した。米スポーツサイト「ジ・アスレチック」などが報じた。全米でも感染の拡大が続いている新型コロナウイルスの影響により、大リーグは公式戦開幕が延期となっているが、早ければ5月半ばといわれている開幕に向けた準備を進めている。

 FA権や年俸調停の権利を得るのに必要なメジャー登録日数は年間186日間にわたる公式戦期間のうち、172日の登録で「1年」と見なされるが、今季は公式戦期間分フルで「1年」とする。また、仮にシーズンがキャンセルとなった場合は2019年の実働をベースに日数を算出するという措置を取る。

 全162試合が行われる可能性は限りなく低くなった今、長期契約の選手も含め給料は日割り計算になることが決定的だ。こうなると1試合でも多く行いたいところで、マイナーリーグ方式の「7イニング制のダブルヘッダー」を組むことも前向きに検討しているという。公式戦は遅くとも6月から10月まで、プレーオフは11月に実施したい考えを示した。

 毎年6月に行っているドラフト会議も、7月末より遅い時期には行わないことで一致。例年は40巡目までの指名となっているが、今年は契約金など資金繰りの問題が出るため5巡目で終わることになりそうだ。また、球団はドラフト外で選手を獲得することは可能だが、その場合の契約金は最大で2万ドルにとどめることになった。