現役続行の意思を明言している中日・松坂大輔投手(38)は今季中の実戦復帰に向けて必死の調整を続けているが、球団側は一貫して来季の契約について「白紙」を強調している。

 今月1日に松坂と会談した加藤球団代表は、今季中の復帰登板が来季契約の条件となるかについて「そうとも限らない。我々は彼が本当に来年、一軍で投げられるかを判断して契約するかしないかを決める。一堂に会して(編成会議をすること)にはならない。私が監督に聞くし、それぞれの担当に話を聞いて、最終的にどういう編成にするかの案をつくって(矢野球団)社長に報告し、最終的に(白井)オーナーに報告して決めるという段取りになる」と説明。松坂と2度目の会談をする予定もないという。

 今季の松坂は春季キャンプ中にファンとの接触で右肩を痛めて出遅れた影響もあり、一軍登板わずか2試合で0勝1敗、防御率16・88と低迷。7月27日のDeNA戦(ナゴヤドーム)では初回に一死を取っただけで8安打8失点と打ち込まれてプロ最短KOされた。8月には右ヒジの炎症を起こして二軍調整を続けている。

 与田監督はドラフト2位ルーキー・梅津や高卒2年目の山本らを積極的に起用するなど先発陣の若返りを図っており、チーム内には「この流れからすると、松坂が戦力外通告されるのは時間の問題。去就問題はずっと白紙のままだし、松坂にとっては崖っ縁の状態が続いている」と見る向きもある。