優勝へのマジックを2としていた西武は24日、ロッテ戦(ZOZOマリン)に12―4と大勝。2位・ソフトバンクが楽天に敗れたため、2年連続23度目のリーグ優勝が決まった。西武のリーグ連覇は1998年以来21年ぶり。

 ソフトバンクが先に試合を終え、“マジック1”で迎えた9回裏。マウンドでは辻発彦監督(60)が自ら、増田達至投手(31)にボールを渡す。増田は先頭・荻野、続く鈴木をいずれも左飛に仕留めると、マーティンは高め真っすぐで空振り三振。その瞬間、マウンドを中心にナインの歓喜の輪が出来上がり、ゆっくりと指揮官が近づいていく。辻監督はナインらの手で10回、宙に舞った。

 試合は、ロッテの逆転CS進出を後押しするファンの大声援で、西武にとっては完全アウェームード。しかし、ここまで両リーグトップ、743得点を叩き出してきた打線がバットでそれをはね返す。

 2回一死一、二塁から、まずは中村と並ぶチーム最年長36歳の栗山が中前タイムリーを放ち先制。さらに満塁から金子の左前打、主将・秋山の走者一掃となる右中間への三塁打で、計5点をもぎ取った。

 6人の打者が長短4安打と2四死球でつないで奪った先制劇に、秋山は「打ったのは真っすぐ。みんながつないでくれた場面で打てたことがまずはよかったです」と声を弾ませた。

 これで先発・二木を早々にKO。3回にも代わった涌井から山川が43号2ランを放ち、14日のロッテ戦(メットライフ)以来の「どすこい!」をレフトスタンドの西武ファンと唱和。「大事な試合でホームランが打ててよかった。うれしい」と表情を崩した。

 6回に秋山がこの日2本目のタイムリーを放つなど、その後も攻撃の手を緩めず、看板の打線が大爆発した西武。昨季はクライマックスシリーズ(CS)で敗れ、日本シリーズ進出を果たせなかった。今季こそは2008年以来11年ぶりの日本一を目指す。