パ・リーグのCSファーストステージ第3戦は7日、ヤフオクドームで行われ、2位ソフトバンクが3位楽天を2―1で下してファイナルステージ進出を決めた。

 リーグ3位からの下克上Vを狙った楽天だったが、3戦目で力尽きた。終戦後、平石監督は「(今季は)悔しさのほうが大きい。(監督として)初めてのシーズン、監督としてやらせてもらっていい経験になったが、いい経験では片づけられない。上に行けなかった悔しさもあります」と責任を口にした。

 単年契約となっている指揮官の去就については、石井GMも試合終了後に言及。「選手と近く、自分が戦う姿勢をすごく見せてくれる。残念な結果にはなりましたけど、キャンプ、シーズン、戦力を見て、3位というのは最低限の目標だったので、無事にそこには来れたと思います」と改めて一定の評価を口にした。さらに「(来季については)時間をかけずに話していこうかなとは思います。どっちにしてもキャンプもあるので(新体制は)早く作っていくことは大事かなと思います」と早期決着を示唆した。

 一方、今季不振に終わったベテラン捕手・嶋の退団が濃厚となった。石井GMは「今年の成績を見ると、自由契約というところの(減額制限を超える)金額のオファーになってしまうが、将来的な指導者としてのオファーはこちらもしています。ただ、嶋選手は先発選手として出たいという気持ちが非常に強い。その中で、ウチの環境には(ポジションが)ない状況にある。同じ方向をちゃんと向いて、僕たちも協力してやっていってあげたいと思っている」と、ともに移籍先を模索することを明らかにした。

 それでも、これまでの実績と貢献度、選手会会長まで務め上げたリーダーシップに対する球団の高い評価は変わらない。「東北、仙台というところに関しては彼は特別な存在なので、いろんな経験をして戻ってきてほしいとは思っています。大前提として帰ってきてくれるよね?という話を本人と話しています」と、将来的な指導者手形を用意しているという。

 日本球界としては異例とも言える、球団協力による移籍先探し。来季の嶋はどこのユニホームを着ているのか。