昨季は一昨年に発症した自律神経失調症と腰痛にも悩まされ、44試合の出場にとどまった。13日に長崎市内で公開した自主トレでは「もう一度試合に出られるように、オープン戦からしっかりアピールしていきたい。今季は全試合に出場したい」とレギュラー再奪取を誓った。

 完全復活を目指す中村晃は、今年から選手会長も担う。笑顔が増え、練習内容も充実しているが、今も自律神経失調症が完全に癒えたわけではない。そのため前選手会長の柳田から託された大役を一度は保留。柳田の気遣いもあり、今宮が「僕がやるつもりでいました」というところまで話は進んでいた。だが、中村晃は「逃げているような気がしたので」と翻意。周囲を驚かせた決断だったが、今宮をはじめナインはうれしいサプライズを歓迎した。

 松田宣は「晃はいい選手会長になりますよ。皆さんのイメージでは笑わないとか口数が少ないとか、どこか素朴な一面が強いと思いますが、それはイメージが先行しすぎ。晃の“本性”は違う。実際は裏でめちゃくちゃしゃべってますからね。ロッカーでもホントにようしゃべる。あいつならみんなをまとめて、チームを引っ張ってくれますよ」と大きな期待を寄せている。

「キャプテンではないので、選手がやりやすい環境をつくっていければいい。あまり“目立たない選手会長”でいきたいと思います」と遠慮がちな所信表明をした中村晃。“本性全開”で常勝軍団をけん引できるか。