ロッテの春季キャンプが1日に沖縄・石垣島の石垣市営球場でスタート。「令和の怪物」ことドラフト1位ルーキーの佐々木朗希投手(18=大船渡)も真新しいユニホームに身を包み、プロでの本格的な練習を開始した。いよいよ球春到来、キャンプ地の石垣島も熱さを増しているが、その一方で佐々木朗を見つめる「謎の女人形」のうわさがチーム内で話題となっている。

 合同自主トレ最終日となった31日、ベテラン勢も加わっての練習で、キャンプに向けた最後の調整を行った佐々木朗は「緊張感が増してとてもいい練習ができたと思います。まだ全員で練習したわけじゃないですが、今までよりも緊張感があった」と表情を引き締めた。

 アップを終えると先輩の種市、古谷らとともに球場に隣接する陸上競技場で1キロ走を敢行。1本目は3分30秒、2本目は3分40秒という好タイムでトラックを走破した。その後は種市とペアを組み、サブグラウンドでキャッチボール。直線距離にして約60メートル、徐々にボールも力強さを増してきた。

 ZOZOマリンスタジアムから浦和、そして石垣島と無事に自主トレを完走し、いよいよ「令和の怪物」のプロ初キャンプがスタートするが、そんな中チーム内では気になる“異変”も起きている。このところチームが訪れる先々で、不自然に置かれた「女の子の人形」が目撃されているのだ。

 形状は「リカちゃん人形」のような着せ替えタイプで、髪は茶色のロング。チーム本隊が石垣島入りした30日には、空港での歓迎セレモニー後の様子を投稿した球団の公式インスタグラムにその人形が写りこんでおり、自主トレを打ち上げた31日の練習後にも、グラウンドには佐々木朗を見つめる人形の姿が…。

 本紙カメラマンがカメラを向けると「絶対に正面からは撮らないで!」と慌てて球団関係者が制止し、すぐさま人形を拾い上げた。その理由についても「詳しいことはお話しできません」と歯切れの悪い対応に終始。本紙は背後からの写真を撮ることはできたものの、人形の顔を確認することはできなかった。

 いったいどういうことなのか。球団の公式インスタグラムに掲載しているぐらいなのだから、球団が絡んでいることは間違いなく、思わせぶりにチラ見せをしつつ、伏線を張っているということなのか。実際、追跡取材をしてみると…。この女の子人形は佐々木朗と同様、ファン層拡大へ大きな期待がかけられている“大型ルーキー”なのだということが分かった。

 それにしても佐々木朗の活躍でファンは増えても、女の子人形でファンは増えるのだろうか? ただ、ロッテはこれまで「謎の魚」というマスコットキャラクターが意外にも「キモかわいい」と女性の間で話題となり、それまで野球に興味のなかったファン層の獲得に成功した。

 そして今回の「謎の女」人形は、お人形遊びが好きな小さい女の子だけでなく、これまで野球とは縁の遠そうな「フィギュアマニア」がターゲットとなりそう。フィギュアの世界では数十万円と高額取引されるものもあるなど、人気が高いコンテンツで、人形をもとに「初音ミク」のようなバーチャルアイドル化に成功しないとも限らない。

 野球に関心の薄かった層にアピールし、野球ファンの裾野を広げようということなのか。“朗希フィーバー”に加えて「謎の女」の登場が、チーム15年ぶり優勝への後押しになるといいが。