「代打・三ツ間」ショックが尾を引いているのか…。中日が9日のヤクルト戦(ナゴヤドーム)に6ー8で逆転負け。借金は今季最多タイの「3」となってしまった。

 守護神・岡田がまたも大誤算だ。1点リードで9回のマウンドに上がったものの代打・青木の二塁打などで一死一、二塁の大ピンチ。ここで山田を1ボール2ストライクと追い込みながら暴投で走者を二、三塁に進めてしまうと与田監督からは申告敬遠の指示が出された。満塁策を取って守り切る算段だったが、山崎、村上に連続タイムリーを浴びてジ・エンド。岡田はうなだれながらマウンドを降りた。

 試合前には緊急事態が発覚した。先発陣の中で最も安定感のあった柳が右腹直筋の筋挫傷のため登録抹消。吉見に続いて開幕ローテ6人のうちこれで2人が消えた。この日の先発・岡野も5回途中4失点降板と先発陣はボロボロ。ヤクルト3連戦で2敗した岡田の精神的ショックも大きいだけに投壊寸前の状態に陥ってしまった。

 昨年7月1日、中日公式応援団が応援歌「サウスポー」の自粛をSNSで発表。「お前が打たなきゃ誰が打つ」の歌詞の中にある「お前」の部分を与田監督が問題視したことによる措置だったが、これに批判の声が集中。ワイドショーにも取り上げられる「お前騒動」が勃発した。5連勝中だった中日はこの直後から4連敗と泥沼にはまり込んでしまったが、今年は7日の「代打・三ツ間」采配から引き分けをはさんでの連敗。

「ファンのみなさまが求めているのは勝利ですから、とにかく勝ちを1つでも多く、こういう負けの中でみんなが暗くならないように何とか盛り上げていかないといけないなという、そういう責任は感じています」という与田監督はこの状況を打開することはできるか。