ジャニーズ事務所を退所した元「NEWS」の手越祐也(32)が、23日に都内で開いた記者会見で「円満退所」を強調した。だが最後は上層部と直接話し合う機会もなかっただけに、それを信じる芸能関係者はほとんどいない。そうしたなか、ジャニーズと手越の溝が深まった要因について、“ジャニーズJr.引き抜き”を手越が画策していたと、ジャニーズに疑われていた可能性が浮上している。

 手越なりの“信念”や“親心”が事務所との対立を深めていったのか?

 ジャニーズ退所について手越は、会見の中で何度も「円満」を強調した。質疑応答では、一部で対立が伝えられた滝沢秀明副社長(38)との関係について自ら言及し「対立なんてことは一切ない」と否定。それならば直接話し合う機会があってよさそうなものだが、それがかなわなかったことが、わだかまりがあったことをうかがわせた。

 ジャニーズ上層部と溝ができたきっかけの一つといわれるのは、手越が後輩に指導していた“ボイストレーニング”だ。

「数年前から後輩たちのボイトレや歌唱指導を長く請け負ってきた。それだけならいいんですが、問題は後輩たちへの言動。特に『ジャニーズJr.』はCDデビューできるかどうか、将来に不安を抱えて活動している子が多い。悩みを相談された際、手越は実業家などとの華麗な人脈を明かし『ジャニーズ辞めても俺が面倒見る』『こうすればデビューできる』などと豪語し、実業家らと話し合った手越なりの夢を話すこともあった。ただ、もともと退所を考えていた手越ですから、ジャニーズからすれば“Jr.引き抜き”の可能性を恐れても仕方ないでしょう」(芸能プロ関係者)

 手越とすればもちろん、後輩たちの将来を考えて親心からの発言だったのだろうが、事務所にとってみれば看過できない問題だろう。

 23日の会見で手越は、後輩との関わりについて、現在も歌唱指導を継続していることを告白。

「ジャニーズ事務所から、『もう今後、絶対するな』っていうお達しが来たら、僕になんとかできる問題ではないので、できなくなると思いますけど…」としながらも「何も言われないんだったら、僕を慕ってくれている後輩、ボイトレを続けてきた後輩に指導もしていきたい」と語った。

 芸能関係者は「来年3月末まであった所属契約を大幅に早めて退所した手越が、ジャニーズ事務所のタレントを指導できるはずがない。事務所としては許可できないことは明白。でも、手越がこうした発言で先手を打ったことで、事務所側も指導を前提とした後輩との接触を禁止すれば、ファンから批判が起きるかもしれない。手越サイドは、後輩への発言については事前に、入念に考えていたでしょうね」と推測する。

 会見では今後について「歌って踊るステージに立ちたい」と言う一方、ユーチューバーや世界を視野に入れた実業家を目指す思いも明かした。

「手越は夜な夜な実業家らと話すうちに“アイドルを辞めた後”のビジネスにも興味を持つようになった。例えば、ジャニーズで成功できなかった後輩たちの働き場所。会員制バーなどの店員や、ホストクラブのような店で働いてもらうとか。実業家たちや夜の世界の経営者たちといろいろ考えてますよ」(飲食店関係者)

 有名なユーチューバーや実業家などのバックアップを受けている手越。会見に同席した弁護士が、日産自動車前会長のカルロス・ゴーン氏の弁護人を務めた高野隆弁護士だったことからもバックにつく実力者たちの存在がチラつく。

 果たして、手越はどんな手に出てくるのか。