ハリウッドの賞レースが、年明け早々にスタートする。来年2月の米アカデミー賞にさきがけ、様々な映画賞が発表されるが、その第1弾として、オスカーの行方を占うゴールデングローブ賞の授賞式が1月5日(日本時間同6日)に行われる。

 今回のノミネートは例年以上に華やかな顔ぶれが目立ち、対象作品も話題作ばかり。米紙USAトゥデーは今週、そんなゴールデングローブ賞の注目点を解説した。

 同紙によると、今回の最注目はロバート・デ・ニーロとアル・パチーノが共演したマーティン・スコセッシ監督作「アイリッシュマン」(公開中)だ。

 この映画はNetflix(ネットフリックス)が製作。これまで大手映画会社が製作・配給してきた従来の方式に挑戦したネット動画配信会社が手掛けた映画として、初の作品賞受賞となるかが焦点になる。物語はデ・ニーロ演じる実在のヒットマンを描いたもので、作品賞を含む5部門にノミネートされている。

 同紙はまた、FOXニュース会長ロジャー・アイレス氏(故人)によるセクハラ被害を告発した女性キャスターらの実話をもとにした「スキャンダル」(日本では2月21日公開)にも注目。

 同作はシャーリーズ・セロン、ニコール・キッドマン、マーゴット・ロビーという、今やハリウッドを代表する演技派美人女優3人が共演している。

 中でも、FOXを去り現在は米NBCでキャスターを務めるメーガン・ケリーを演じ、「そっくり!」と評判のセロンが主演女優賞候補に。ロビーも助演女優賞にノミネートされている。

 一方、今回のゴールデングローブ賞での最多ノミネート作品は、離婚問題に直面する夫婦の愛憎劇を描いた「マリッジ・ストーリー」(公開中)。スカーレット・ヨハンソンの主演女優賞など6部門にノミネートされている。

 今回、日本でも大きな話題を集めたのはクエンティン・タランティーノ監督がレオナルド・ディカプリオとブラッド・ピットの2大スターの初共演を実現させた「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド」(公開済み)。こちらは「アイリッシュマン」に並ぶ5部門にノミネートされている。