【現役放送作家X氏の芸能界マル秘ウラ話】芸人の世界は、いわば小さな村。小競り合いはあってもみんな助け合い、仲良く暮らしていると思っていたが、そうではないこともある。

 フルーツポンチの村上健志とハライチの岩井勇気が番組収録終わりで、飲みに行った時のこと。同席した平成ノブシコブシの徳井健太が語る。

「岩井は村上よりもめちゃくちゃ後輩なんですけど、岩井が本番中(芸人にアドバイスする企画)に言ったダメ出しを村上に対して、バーッて言ったんですよ。で、村上としては冗談で『お前、でもあの本番で言ったやつ、許さねえからな』みたいなことを岩井に返したら『はぁ? なに言ってんだよ』ってブチギレて。村上が冗談で『本番中だからってねえぞ』って言った瞬間に『あ、なんだコイツ、お笑い全然分かってねえじゃん』ってスイッチが入っちゃったんですね。帰る時も一触即発、ケンカになるんじゃねえかってくらい」

 アンガールズの田中卓志もよく怒っている。ブサイク芸人が集まり、EXILEのダンスのパロディーをやることになり練習をしていたときのこと。とろサーモンの久保田かずのぶが全く練習をしなかった。

「もう久保田に俺、激ギレしたのよ。『なんで練習してこないの?』って。結局、できてないヤツがウケる流れになっちゃうから。みんなできてるっていう笑いをとるためには、一人も欠けちゃダメなのよ。なのに、久保田ができてもないのに練習もしないし『お前、結局笑いを全部持っていこうとしてんだろ』って魂胆が見えて。俺は『ふざけんな!』って。生意気そうな顔で聞いてましたよ」とキレていた。

 そんな久保田もアインシュタインの稲田直樹にキレている。稲田が「最近モテてる」という噂が広まったときのこと。久保田は真顔で「稲田、見損なった」「お前、こっちサイドやと思ってたよ」「そういうやつが、一番嫌いやねん!」とディスったという。

 稲田は「『僕、そんなん言うてないんです。周りの人がなんかおもろがって言うんです』っていうヒマもなくキレてたっていう」と語る。

 そんな稲田は後輩である「コロコロチキチキペッパーズ」のナダルに「泣いたらええと思ってんの? もしかして」とキレ、さらに「おい、全員行くぞ!」とナダルを店に置き去りにした。

 稲田によると「僕、ナダルがスベっていたエピソードを言ってしまったら、それが思ったより刺さって泣いてしまったんですよ。で、1回なだめたんです。泣きやませた後に、また言ってみたんです。ほんならまた泣いたから、それがちょっと楽しくなってしまって、なだめては泣かし、なだめては泣かしって」。本当にタチが悪い。

☆現役放送作家X氏=1967年、東京・神楽坂生まれ。23歳でラジオ番組で放送作家デビュー。PTAから苦情が絶えない某人気バラエティー番組やドラマの脚本を手掛ける。