6年連続の「視聴率3冠王」に沸く日本テレビが、元SMAPの「新しい地図」の稲垣吾郎(46)、草なぎ剛(45)、香取慎吾(42)の“囲い込み”に動き始めた。地上波番組復帰となった大みそかの特番で大きな爪痕を残した3人に対し、なんとこの4月から、地上波ゴールデン&プライム帯のレギュラー番組を立ち上げ、すでに出演交渉もスタート、詰めの話し合いをしているという。

 3人のレギュラー起用については、各テレビ局によるジャニーズ事務所への忖度により、地上波での活躍の場は皆無に等しかった。

 それが昨年、潮目が変わった。本紙既報通り、公正取引委員会が芸能事務所を退所したタレントの活動を一定期間禁止する契約は、独禁法違反に当たるとの見解を11月にまとめた。

 事務所が強い立場を利用した契約は、独禁法の「優越的地位の乱用」にあたり、悪質な場合は行政処分に踏み切る。これまでは一定の範囲では認められていたが、今後は原則禁止。公取委は業界団体を通じて各事務所に通知するとした。

 そして、日テレが動きだしたのは、それだけが理由ではなかった。

「実際にこの3人を起用することに対して、やはりジャニーズ事務所に忖度する声が、日テレ内の編成や制作局のジャニーズ担当プロデューサーから多数出ていたんです。でも、そんな声も今では一蹴され、3人を起用することに対し、異議を唱える関係者は誰もいません」と明かすのは、ある事情通だ。

 状況を一変させたのは昨年大みそかに放送された「ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!大晦日スペシャル! 絶対に笑ってはいけない青春ハイスクール24時!」だった。第1部の平均視聴率が16・2%、第2部が14・6%と、同時間帯の民放番組で堂々のトップ視聴率を叩き出したのだ(関東地区、ビデオリサーチ調べ)。これによって、日テレ内のジャニーズに近い一派も何も言えなくなったわけだ。

「昨年のNHK紅白歌合戦の第2部がワーストを記録したのは、間違いなく“ガキの使い”が予想以上の視聴率を取ったからに他なりません」(制作関係者)

 そして、その立役者と言われているのが、サプライズゲスト枠で出演した元SMAPの3人だ。本紙既報通り、その内容はジャニーズ時代では考えられないものだった。

 草なぎは話題の「全裸監督」の村西とおる監督役に扮し、パンツ一丁でカメラを持って登場。続いて登場した香取は生徒指導役の教師に扮して短髪のカツラをかぶり、超ミニスカートでのパンチラを披露。稲垣はお笑いコンビ「どぶろっく」とコラボし“大きなイチモツをください”を熱唱した。

 それだけではない。草なぎは数年前の泥酔全裸事件をイジられると、松本に中居正広と自分のどちらが好きかと迫った。NHK大河ドラマ「新選組!」で主演まで務めた香取が、パンチラをさらしたのも驚きだが、クールな二枚目イメージ稲垣の「イチモツ」連呼と、股間を巨大に膨らませるシーンにはファンもあぜんぼうぜんものだった。しかも、今回のこの企画は全て3人の発案だったというから2度ビックリだ。

「昨年、3人は構成会議に出席するため、変装して日テレに来ていたそうです。ダウンタウン、月亭方正、ココリコの5人を笑わせるためにどうしたらいいのか? 過去の全シリーズを丹念に見直し、行き着いたテーマがこの下ネタだった。言い出しっぺは草なぎで『自分がパンイチで村西監督をやる』と言いだした。当初は引き気味だった香取と稲垣も『よし、やろう。今さら失うものはないよね』と腹をくくったんです。そして歴史に残るあのパフォーマンスとなった」(同事情通)

 この3人の覚悟と行動力に日テレの上層部もすっかり感心させられたという。こうなれば4月の新レギュラー番組の話も、トントン拍子で進んだことは想像に難くない。

 番組のタイトルも気になるが、いったいどんな内容になるのか、ファンならずとも大注目だ。