まるで“公開処刑”のようだった。新型コロナウイルスに感染し、休養していたテレビ朝日・富川悠太アナウンサー(43)が4日、同局系「報道ステーション」に出演。4月9日に出演して以来、約2か月ぶりの復帰を果たした。

 番組冒頭で「感染拡大の防止を呼びかけていたにもかかわらず、番組内に私を含めて5人の感染者が出てしまいました。改めておわび申し上げます」と陳謝した。

 感染経路については、「どこで感染したのか思い当たるところはありません」。ただ、放送直前の打ち合わせ時は3密に近い状態だったにもかかわらず、すでにメークを済ませていたためマスクをしていなかったと説明した。

 富川アナが沈痛の面持ちで謝罪の言葉を並べる姿には、SNS上で「公開処刑みたい」と同情する声も寄せられた。まるでかつての国民的アイドルグループが解散騒動に揺れた時、冠番組で頭を下げたのをほうふつとさせるようだった。

 また、この日の放送では富川アナが感染するまでの経緯や“番組クラスター”を招いた反省点を詳細に報告。富川アナの行動歴として、3月20日に知人とバドミントン、翌21日には家族と携帯電話ショップに来店したことまで明かされた。

 ただ、テレビ欄に富川アナの復帰の告知などは一切記されなかった。

 テレ朝関係者は「テレビ欄に『富川アナ、復帰』とか出すと視聴率稼ぎに走ったと思われかねない。それに、報道番組なのに5人の感染者を出したのはやはり対策が甘く、問題だった。テレビ欄では触れづらかったようだ」と指摘した。

 富川アナに対しては「今後は少し肩の力を抜いて出演できるのでは」(前同)と期待した。